つい先日まで北アフリカのモロッコに滞在していた私は、最終日にムハンマド5世国際空港のあるカサブランカ市内のホテルを予約した。予約サイトのクチコミによると、値段の割に快適かつショッピングセンターが隣接していて、お土産を買うのに便利な人気ホテルらしい。

それは助かる。ショッピングセンターが隣だったら、お土産選びだけでなく食事にも困らないだろう。食を求めて得体の知れないお店に入るのも旅の醍醐味かもしれないが、帰国前日くらいは楽をしたい。なんならフードコートでもOKってことで……

結局ホテルにチェックイン後、フードコート内の日本食レストランで、うどんなのかラーメンなのか……とにかく看板を指差して「丼に入ったヌードル」を注文してみた。

・丼に入ったヌードル

今回訪れたのは、カサ・ボヤージュ駅(Casa Voyageurs)から徒歩5〜6分の場所にある「Tachfine center」。1階にはマクドナルドやドミノピザ、2階にはバーガーキングやチェーン店っぽいタコス屋さんなどが入ったそこそこ大きなショッピングセンターである。


世界中どこで食べても安定感のあるマックやドミノピザではなく、あえて日本食を選んだのは、どこかで私が得体の知れないものを求めていたのかもしれない。まだ旅は終わっていなかったのだ。日本食レストランの名前は「be wok」……看板にはそう書いてあった。


店名だけでは日本食レストランなのかどうか不明だが「LALLA SUSHI」なる寿司のマスコットキャラがいたのでたぶん日本食がメインなのだろうと予想。メニューボードには「コレクション ヌードルズ」と書いてある。写真を見ると、具沢山のうどんのようだ。

麺の上には天ぷら、いや、さつま揚げだろうか。イカリングのようなものも。とにかく全メニュー山盛りである。とりあえず、奇妙なラインアップの中から「WOK POISSON(約1000円)」をオーダーしてみたところ……


約6分後に……


ソース焼きそばがやってきた。


うどんでもラーメンでもなく、ソース焼きそばが紙皿に目一杯盛られている。意外……だけど悪くない。なるほど焼きそばか。丼の写真を見ただけでは想像できなかった。ソースの濃い香りが食欲をそそる。ついでにコーラも1本飲むことにした。


食べてみると、めっちゃうまい。ソースがややベチャッとしているかなと思ったが、粘りのある麺がソースをぐいぐい吸ってしっとり濃厚な味わいに……こいつはクセになるうまさだ。


んで、きゅうりやニンジン、ブロッコリーといった野菜の他に白身魚も入っていた。飽きることなく食べられる。もちろん食べ応えはハンパじゃない。


そういえば、数年前に東アフリカのジブチ共和国で食べた「上海焼きそば」も濃厚ソースがおいしかったような。濃厚ソースさまさまである。そういった意味では、ラーメンやうどんよりも焼きそばの方が外れないのかもしれない。コーラとの相性も抜群だったぞ。

もしかすると焼きそばは、ハンバーガーやピザと同じレベルで安パイなのかも。海外で食事に悩んだ時には濃厚ソースの焼きそばを頼んでみてはどうだろうか。大ハズレを引くことはないだろう。たぶんね。


参考リンク:Tachfine center
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.