2015年に「Shake Shack(シェイク シャック)」が上陸したことをきっかけに、当時ちょっとした “日本上陸ブーム” が起きた。「クロニックタコス」や「UMAMIバーガー」がそれに当たるが、あなたは『パイフェイス(Pie face)』をご存じだろうか?

店頭のポスターによれば「オーストラリア発祥のパイ専門店」だというが、いつから日本に来てたんだ……? 調べてみたところ、日本では有名な “あの企業” が運営する店舗だったのである。

・オーストラリア?

つい先日、フラフラと浅草の街を歩いていたときのこと。商業施設「浅草ROX 3G」の1階にやけに小綺麗な店を発見した。店の造りから言って、個人店ではないことは明白──。しかも「オーストラリア発祥のパイ専門店」だというではないか。

数年前にオーストラリア旅行で出かけた際、確かにパイはオーストラリアの名物グルメの1つとされていた。地元の知人が「期待値を上げ過ぎなかったら美味しいよ」と言っていた通り、どちらかと言えば素朴な味の料理として記憶している。

タコスにせよパイにせよ、まだまだガッツリと日本人の生活に食い込んでいる印象は無いものの「日本人の口に合う料理」であることは間違いない。もしかしたら『パイフェイス』もワンチャンある……のかもしれない。

・あの企業が運営していた

で、調べてみたところ『パイフェイス』の運営会社は「ダスキン」と判明! ダスキンは言わずと知れた「ミスタードーナツ」の運営会社でもあるから、両社は兄弟関係にあると言っていいだろう。

ミスドの兄弟関係のパイ専門店ならば、ますますワンチャンあるかもしれない……! というわけで、とりあえず『パイフェイス』で、人気の商品を2つ食べてみることにした。

店員さんにオススメしてもらったのは「クラシックミンスビーフ」と「チーズチャンキーステーキ」の2種類。価格はどちらも429円(イートインの場合)だが、パイ1個とドリンクのセットは737円であった。

・キメの細かいパイ生地

パイは熱々の状態で提供され、パイに描かれた顔もあざとくて可愛い。ダスキンめ、完全に映えを狙ってやがるな? んで、肝心のお味も全然悪くない、というか普通にウマい。「パイってこんな感じだよね~」という想像通りのパイだと思っていいだろう。

生地はキメが細かく、ビスケット系のゴワゴワしたパイ生地ではない。外はさっくり、後からむっちり系の「手にメッチャ生地がくっつくタイプ」と言えばわかりやすいだろうか? バターの香りも実に芳醇だ。

中身の具材はと言うと「クラシックミンスビーフ」はクミン、「チーズチャンキーステーキ」はグレイビーソースで味付けされているとのことだが、超平たくいえばどちらも「カレー味」であった。おそらくこの味を苦手だと言う人はいないハズだ。

また、『パイフェイス』には「セイボリー(惣菜)パイ」と「スイーツパイ」の2種類があり、スイーツパイでは「りんご」や「ラムレーズン」が人気とのこと。まさにミスド的な使い方が出来そうなお店であった。

・近くにあれば

ホームページによると、現時点で浅草と京都の2店舗を展開する『パイフェイス』だが、今後は徐々に店舗数が増える可能性も少なくないハズ。なにせミスドの弟(妹?)である。ノウハウがあることはやはり強い。

端的に『パイフェイス』の印象は「わざわざ食べに行く価値があるよ!」とまでは言わないが「たまたまあったら全然利用していい店」といった感じである。まずは「ダスキンがやってるオーストラリア発祥のパイ専門店がある」と頭の片隅に留めておくといい……かもしれない。

参考リンク:パイフェイス公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.