世にいうサウナの名店は男性専用だったり、女風呂だけセッティングが違ったりすることもしばしば。女も熱いサウナと冷たい水風呂でととのい狂いたいんじゃ〜! というわけで始めた連載「女サウナ探訪記」

第2回は鶯谷の「萩の湯」。都内のサウナ好きなら知らない者はいない名店なので、サウナ玄人には「今さら萩の湯?」「あー、行ったことあるわ」なんて、いわれちゃいそうである。

だけど、あなたは本当に今の「萩の湯」を知ってると言えるだろうか? 2017年のリニューアル直後が「萩の湯2.0」だとしたら、今は「萩の湯2.5」くらいにアップデートされているのだ。

・銭湯サウナブームの先駆け

リニューアル当初「都内にヤバい銭湯ができたらしい」と銭湯好き&サウナ好きの間で話題になった萩の湯。

・銭湯なのにスパ施設並みの充実度
・タオル込みでサウナ料金820円(土日祝は+50円)という安さ
・朝6時から9時までの朝湯、11時から深夜25時までという営業時間
・JR鶯谷駅から徒歩5分というアクセスの良さ

もあって、とにかく使い勝手のよい銭湯なのだ。サウナにも力を入れている銭湯が増えたのは、萩の湯のリニューアルあたりからだったと思う。ここでサウナデビューしたという人も多いのではなかろうか。


・女サウナで推す理由

「女サウナ探訪記」でわざわざ取り上げるのにはワケがある。実は「萩の湯」は女性側の方がサウナが充実している珍しい施設なのだ!

まず、サウナが2つあって、遠赤外線のドライサウナに加えて、ミスト式の塩サウナ付き。ドライサウナは3段式でゆうに30人は入れそうな広さ! 女性側のサウナ室は狭いことも多いが、この広さだと、他の人が気にならないし、だいたい好みのベスポジに座れる!

で、女性のサウナ問題に「ヘアケアやスキンケアがないと、思い立っても急にサウナに行きづらい」というのがあると思う。萩の湯は洗い場にはリンスインシャンプーとボディソープ付き。

タオルセットは大小タオルに加えて、体を洗うアカスリタオル付き。しかも洗面台にはドライヤーのほか化粧水&乳液、綿棒も置いてあるのでほぼ手ぶらでOK。カウンターでメイク落としやシャンプーが50円から購入できるのもありがたや!


・どんどんアップデートされている

遅くまで営業していて仕事帰りにも行きやすいので、オープン当初から何度も通っているのだが……萩の湯のサウナや水風呂は5年の間に進化している。サウナブームにあってか、柔軟に対応している。

・ドライサウナの温度が高くなった
かつては85℃くらいだったと記憶しているのだが、最近温度が上がって93℃くらいになっていた。コロナ対策もあってか、お尻に敷くマットが導入されている。


・塩サウナの温度も高くなった

スチーム式の塩サウナも最初はマイルド設定だったのが、80℃くらいになっていて、ちょうどいい熱さに。こちらは店休日に店長の長沼さんが実際に入ってみて「もうちょっと熱いほうがいいんじゃないか」と思って温度を上げたとのこと。バケツの中に豪快にもられた塩、そして実験的に置かれているという泥パックまで。大型スパ顔負けのラインナップである。

温度が高くなったことで、体に塗った塩も溶けやすくなった。塩サウナで体を塩もみしたあとに、ドライサウナに入ると汗の出がよくなる気がする。


・水風呂が深く、冷たくなった

萩の湯の水風呂は3人くらい入っていても余裕のある広さだったのだが、かつてはちょっと浅めだった。それがあるとき、「よっこいせ」と風呂の縁をまたいで入るときの感覚が変わった。なんと2021年に水風呂を20cm深くする工事をしたとか! 

また、水風呂の温度もオープン当初より2℃ほど下げて、今は17℃〜18℃くらいに。この変化はかなり大きい! おかげでがっつり体が冷やされるように。

・ととのい椅子の数が増えた
当初は、塩サウナの前と露天のベンチだけだったのが(それでも十分多いけど)、さらに椅子が4脚増えてととのいスペースが増えた! 

サウナブームでお客さんが増えて、ととのい椅子難民になることがなくて最高。そして、自分の好きな場所でととのえるのもいい感じ。個人的には春夏秋冬、季節の風を感じられる露天で休憩するのがお気に入り。


・お客さんの意見を元にスタッフと相談しつつ改善

ちょこちょことアップデートを重ねている萩の湯。スタッフから「お客さんからこんな意見があった」というのを聞いて、相談しながら温度を変えたりしているそうな。サウナ玄人もビギナーもご近所さんも楽しめる、絶妙な塩梅。

ちなみに、男性側のサウナはひとつ。ただし、水風呂がめちゃくちゃ広くなっていて「女性側の塩サウナのエリアまでぶち抜きで水風呂になってます」とのこと。うーん、広い水風呂も気になるな……。

早朝でも深夜でも行きたくなったら手ぶらで行ける萩の湯は女の味方! 行ったこともある方もない方もぜひ!

【今回訪れたお店】
ひだまりの泉 萩の湯
住所 東京都台東区根岸2丁目13−13
営業時間 朝湯 6:00~9:00(最終受付8:30)
昼夜 11:00~25:00(最終受付24:30)
食事処こもれび 11:30~22:00(ラストオーダー)
定休日 毎月第3火曜日

参考リンク:ひだまりの泉 萩の湯
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.

▼2階にレストラン「こもれび」も入っている

▼「サ飯」でおすすめだという「旨辛麻婆飯」と「餃子」をオロポと一緒にいただきました。餃子は野菜多め、麻婆飯はしっかり辛くて美味しい〜

▼露天風呂は月イチで鳴子温泉の湯になるので、狙っていくのもおすすめ

▼人気の炭酸泉はじっくりつかっていられるマイルド感

▼寝湯の絶妙なカーブとタイルの色の美しさよ…

▼個人的には電気風呂が強めで好きです。疲れが吹っ飛ぶ気がする

▼軟水のあつ湯は入浴剤が日替わり! この日は真っ赤なりんご湯。昔ながらの銭湯を思わせる熱さ

▼サウナでお尻に敷くビート板タイプのマットも

▼サウナハットかけもあるよ