牛めしでお馴染みの松屋が、ひそかに熱のこもった商品を関東の一部店舗限定でテスト販売していることが判明した! その商品とは「親子丼」である。商品の売り文句は……。


「松屋が本気で挑む親子丼 < 松 >」


である。ほほ~、そんなものをこっそり投入していたとはね。見せてもらおうか、松屋の本気とやらを! 実際に食べてみたら「もっと本気出せるでしょ……」と思ってしまった

・関東66の店舗でテスト販売

親子丼といえば、2022年4月に吉野家が開発期間に10年を費やした親子丼を販売した。残念ながらこの商品の販売開始直前に、役員(後に解任)の不適切発言があり、新商品発表会が中止になる事態が発生した。

不運な商品ではあったが味はよかった。出汁感が強く、価格を超えるパフォーマンスを実現した良い商品だったと記憶している。


さて、松屋の本気の親子丼は関東の66店舗でテスト販売を行っている。関東のすべての店舗ではないので注意して頂きたい。販売店舗は公式サイトで確認してほしい。


・本気というけど……

幸い、当編集部の最寄の新宿3丁目で食べられるとわかったので、早速行ってみた。


券売機を見ると……、あった! 単品「親子丼」が税込500円「牛とじ親子丼」が税込650円だ。なお、価格は店舗によって異なっている。


注文したのは親子丼の生野菜セット(+税込100円)。これか、松屋の本気は


まず見た目だが、そこまで本気は伝わってこないかなあ。溶き玉子は結構火が入っている感じ。落とし玉子でトロっとした食感を演出しようという狙いがあるのかな? まあ、見た目だけでいえば吉野家も10年の開発期間を感じさせるものじゃなかったが。問題は味だな。


鶏肉に黒コショウを振っているのかと思ったら、バーナーで軽く炙っているようだ。それで黒い斑点が出ているのだろう。


食べると、味付けは割と甘めだ。ひと口食べた瞬間の率直な感想は「俺が作った親子丼みたい」だった。自宅で作る自分の親子丼に味が近い気がする。それだけ親しみやすい味ということかも……。


吉野家の親子丼の味を思い浮かべると、松屋の方が出汁感が弱くて、繰り返し食べる気になるかどうか微妙なところだ

松屋といえば「ごろチキ」や「シュクメルリ」など、ヒット商品がたくさんある。それにも関わらず、それらに感じたヒットの予感をこの親子丼からは感じない。

もっと本気出せるでしょ? 本気というからには、全力の美味い親子丼を作って欲しかったなあ。まだまだ力があるはずだよ、松屋には。期待してるぞ!

・今回訪問した店舗の情報

店名 松屋 新宿3丁目店
住所 東京都新宿区新宿3-11-11 ダイアン新宿ビル
時間 月~木曜 5:00~翌2:00、金耀5:00~、土曜24時間営業、日祝~午前2:00
定休日 なし

参考リンク:松屋
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24