みんな元気セヨ! 世界的なコロナ大流行によりここ数年間、様々な世界的イベントが中止や延期、もしくはいつもとは違った形で開催された。多種多様な人が世界から集まる地球のビッグイベント「オリンピック」もそうだった。

当時は想像もできなかったが、コロナ前の最後のオリンピックとなってしまったのが「平昌冬季オリンピック」。今回、その開催地である平昌(ピョンチャン)にウィンタースポーツシーズンでもない今行ってみた。


・ほとんど残されてない


オリンピック開催地の閉会後の話は暗いことが多い。経済的な問題もあるが、オリンピックのために建設したスタジアムなどの管理で問題が発生しがちだからだ。

それを考慮したのか。平昌オリンピックの閉会後、韓国政府はスタジアムやスキージャンプ台などはすべて撤去してしまった。現在オリンピック関係で残っているのはオリンピック記念館、聖火台、選手村のマンションのみだ。

全てなくしたためか、オリンピック当時の姿をスマホで見られるように案内図が設置されていた。


・悪い天気+シーズンじゃない

オリンピックマスコットの「スホラン」


パラリンピックマスコットの「バンダビ」


雨が降っているうえ、ウィンタースポーツシーズンでないからか、普段は記念撮影スポットらしい「オリンピック広場」でも全然人がいなかった。


今の世界情勢を思うと、なんだか悲しくみえる「Peace Begins」。



オリンピック真っ最中は外国人でいっぱいだったという商店街も今じゃ元の田舎街の姿に戻っていた。スーパーのおじさん曰く、コロナ前はウィンタースポーツシーズンになると人が大勢来ていたが、今は前より全然いないとのこと。


・ゲレンデのほうは?


翌日、天気は晴れ、オリンピック当時スキーやボードなどの競技場として使われていた「ヨンピョンスキー場」に行ってみた。真夏のゲレンデはグランピングやバーベキュー、マウンテンバイクなどを楽しめるようになっており、多くはないが観光客もいた。



ヨンピョンスキー場は韓国ドラマ「冬のソナタ」と「トッケビ」のロケ地でもあるらしい。


・スタジアムらへんは


オリンピック当時はこんなに人がいっぱいだったスタジアム周辺は……。




まっさらだ。



あの人混みが嘘だったかのよう、今では何もない更地となってしまった。



こちらはスタジアムの跡地。スタジアムっぽい形はしているが特別何かに使われているわけではない。その奥にオリンピック記念館があったが、私が行ったときは残念ながら休館日で取材できなかった。


・オリンピック聖火台

その更地に圧倒的な存在感を放っているのが聖火台。実物は初めて見たけどめちゃくちゃ大きい。



誰かのイタズラなのか、4年しか経っていないのにも関わらずもう既にところどころ文字が抜かれていた。



聖火台のまわりにはオリンピックの情報とメダリストたちの名前が書いてあった。



見事な演技で金メダルを獲得した羽生結弦選手の名前はもちろん。



今でも活躍中のカーリング女子、韓国のチームキムの成績も残っていた。


・モルゲッソヨは?

こんなにほとんどが残されていない平昌。日本で当時話題になっていた(ちなみに韓国では全く話題になっていない)モルゲッソヨは健在だろうか。


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余裕で生き残ってた。




スタジアムですらなくなっているのに堂々と生き残っていた「モルゲッソヨ」。もちろんモルゲッソヨはこの作品の名前ではなく、なんなのかボランティアスタッフに聞いたところ「わかりません」とみんな口を揃えて言ったのがそのまま広まってしまったのだ。

正式な名前は「총알맨」(弾丸男、弾丸マン)であり、設置されたのは2013年、平昌で開かれた美術展のときであり、オリンピックとは全く関係ないらしい。作者であるキム・ジヒョンさんは人間の美しい体、名誉などの欲望を具体的イメージで表現したという。


・オリンピックがなくても魅力的な場所

実は筆者、平昌には小さい頃から冬でも夏でも遊びにきていた。平昌が位置する江原道(カンウォンド)は日本だと北海道のようなイメージで、自然豊かで食べ物もおいしい。オリンピックが開催されてなかったとしても十分魅力的な場所だ。

韓国旅行だとソウルや釜山をまず考えると思うが、何度も韓国に訪れたことのある人は平昌で自然と触れ合ってみるのはいかがだろうか。それでは今回も読んでくれてカムサハムニダ!

参考リンク:平昌オリンピック記念館公式サイト(韓国語)
執筆:すんぴょんす
Photo:RocketNews24.