できるだけ簡単に、そして苦労せずに痩せたい。そんなのワガママだと思うかもしれないが、今の時代はそうでもなくなってきている。もはやコンビニで低糖質の美味しいものが手に入るのは当たり前。何ならファミレスだって美味なのだ。

例えばガスト。今から3年前に「1日分の野菜のベジ塩タンメン」を食べて手応えを感じたことがあるが、今回の「レモンチキンバターソテー&海老と山芋オクラ豆腐」はその次元をぶち抜いてきた。これって低糖質の完全体じゃ……?

・商品の詳細

「レモンチキンバターソテー&海老と山芋オクラ豆腐」のスペックを簡単にお伝えしておくと値段は989円。ちょっと高いなぁと感じるかもしれないが、結論から言ってしまえばその価値は十分にあった。

というのも、ローカーボ料理研究家の藤本なおよ氏監修としっかり作られていて美味。なおかつ、糖質は2皿合わせて5.1gでタンパク質は1日に必要な量のおよそ1/2の35.7gとかなりヘルシー仕様だったのだ。


・海老と山芋オクラ豆腐

では、糖質制限をしていてどんな味がするのか。ぶっちゃけ、食べる前は「まぁ言うてもね?」と正直ナメてたが、食後には皿を舐めたいくらいウマいと思っている自分がいたから完全にしてやられた。

まず海老と山芋オクラ豆腐。なんてことないメニューで豆腐かぁ〜と思うも、口にしたら……オオゥフ!

旬のオクラがウマいのは当然として、そこにシャキッとした山芋、さらには しそ が味を締めてくるではないか。なんだかもう、オシャレで美味しい豆腐を食べている感じさえする……!

そしてそこにエビがご褒美のような形で入っているから、手が止まらないのも当たり前。量も量で程よく、これ以上食べたら「豆腐はもういいです」というラインを絶妙についていたし完璧な一品と言っていいだろう。ただ!


・レモンチキンバターソテー

このメニューの真髄はここからである。何を隠そう、メインディッシュのレモンチキンバターソテーがマジのマジでウマい。

とりあえずチキンソテー醤油バターソースが皿を舐めたいくらいウマいことに始まり、ナス、ピーマン、ブロッコリーなど野菜が色とりどり。それなのに野菜を食わされている感がまったくしない味付けだから驚いた。そしてそれを高みに押し上げているのが……

チキンの存在である


これにより、もはや低糖質じゃなくても食べたくなるように仕上がっていた。全体的に温かい一皿というのも食べやすかったし、時たま顔を覗かせるレモンの酸っぱさもいいアクセントになっていた。

通常、低糖質というと味気ないものが多く、なかなか食が進まないことも珍しくないが、同商品はまったくの真逆。ウマいのハードルを飛び越えた上に「また食べたい」と思わせるところまで行きついていると感じた次第だ。


・欠点は?

どうしても重箱の隅をほじくるなら989円と値段がそこそこすること、ダイエットに励む中年男性のお腹は3〜4割くらいの膨らみ具合だったということくらい。逆に言えば、少食の人や女性ならかなりいい感じの量じゃないだろうか。

とはいえ、これで “痩せ” へと近づけると考えたら値段も安いもの……ていうかタンパク質中心のメニューを組むと、どうしても値段が上がるし思いのほか高いとも言いきれないのかもしれない。

何はともあれ、ガストの低糖質はかなりやりおる。夏にも合うメニューだから、個人的にはちょっと贅沢なダイエットをしたいときにまた利用しようと考えている。いや〜、なんだか低糖質の完全体を見たような気分である。

執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.