以前国産和牛が買える自動販売機を発見し、365日24時間いつでも美味しい肉が買える! と喜んでいた筆者。ところが先日、さらにワイルドな肉が買えちゃう自販機を発見してしまったのだ。

──つまり、売っているのはジビエ。野生動物の肉なのだ!

「ジビエは臭みが強くて硬い」って聞いたことがあるけど、大丈夫なのかしら? いっぺん調査をしてみるしかないね!

・和歌山のジビエ販売所『いの屋』

ジビエの自動販売機があるのは、和歌山県和歌山市。周囲には田んぼが広がるのどかな風景の中、県道7号線沿いにジビエ販売所『いの屋』はある。

一見すると店には見えないのだが無理もない。建物自体は肉の加工場で、玄関先に自動販売機がひとつ置かれているだけなのだ。


機体は本サイトでお馴染みのど冷えもん。売られているのは猪と鹿の肉で、それぞれミンチやスライスに加工されている。

価格はどれも1000円。特に鹿のあらびきミンチ肉は内容量が多く、350gも入っている。100gあたり約285円と、牛肉と同じぐらいと思えば良心的な価格なのではないだろうか。


ということでさっそく1000円札を入れ、


商品を選択して……


鹿ミンチ、ゲットだぜ!


猪肉も気になったので、焼き肉用のスライス(240g入り)を購入してみたぞ。

なお、この自販機で使えるのは1000円札のみ。当初 筆者の財布の中には5000円札しか入っていなかったため、一度コンビニへ行って崩す羽目になった。事前にお札を準備して来店するのがオススメだ!


・鹿のボロネーゼ風パスタを作ってみた

肉は真空パックにされた状態で冷凍され、プラスチックの使い捨て容器に入っていた。


一緒にレシピが入っていたが今回は利用しない……というのは、鹿肉が手に入ったらボロネーゼを作りたいと思っていたのだ。

さっそく作っていこう!


①フライパンに油を引き、鹿肉を炒める。

いの屋の鹿肉には脂がほとんどなかった。赤身となると硬さが心配だが……食べてのお楽しみとしておこう。


②全体的に火が通ったらみじん切り野菜を入れる。今回はニンジン1本とピーマン5個。


③野菜がしんなりしたら、お好みソース小さじ2、ケチャップ大さじ3~4、コンソメ半分を入れてさらに炒める。


④赤ワインも入れてみた。以前デミグラスソースを作った時のような手順だ。


⑤仕上げにチーズをひとつかみ入れて溶かす。


⑥最後に茹でたパスタの上に盛り付ければ……

鹿のボロネーゼ風パスタの完成!!!!


・旨い!これってアレに向いてるかも…

ソースを絡めながら、ひとくちいただいてみると……旨い!


あらびきというだけあってミンチは1粒ずつが大きく、スーパーではまず買えないであろう食べ応えを感じさせてくれる。柔らかくて上質な赤身であるように感じた。

味に関しては表現が難しいのだが、牛と馬の真ん中ぐらいだろうか? 心配していた臭みはまったく無い。むしろ筆者はかなり気に入っているぞ!


食べ進めているうちに気が付いた。これ……ダイエットにかなり良いかもしれない! 低カロリーで低脂肪、なのに高たんぱく。Googleで検索してみるとまさに味から予想した通りの答えが返ってきた。

今回はチーズを入れてパスタソースを作ってしまい、カロリーを追加するような悪手に出てしまった。もしもダイエット食を作るならばハンバーグ、ピーマンの肉詰めなどを作ると良いかもしれないな。


最後に、イノシシ肉の方はシンプルにフライパンで焼いていただいてみた。

240g入りと言うことで15枚ほど入っていた。鹿ミンチもそうだったけど、見た目よりも量があるんだよな。しっかり2人前ぐらいのボリュームだ。


硬さを心配しながらかぶりついたところ、薄切りなことも手伝って意外なほどに柔らかかった。歯で噛み切りながら食べることができたので「ジビエといえば硬い」という筆者の中でのイメージが覆された。


鹿に比べると少しだけくさみを感じたが、調理方法の問題だろう。しっかり味付けしてあげればまったく気にならないはずだ。

脂がほとんどないため、こちらもダイエットに良さそう。さすが野生動物の肉は引き締まっているんだな……!

ただし、個人的には猪は脂と一緒に食べる方が好きかな。季節や部位によっても違いがあるかもしれないので、次回は期間を開けて寒い季節に挑戦してみたい。

執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.
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