夏が近い。アイスの季節である。しかし極めて理不尽なことに、アイスばかり食べていると健康を損なう恐れがある。人は生まれた瞬間から、一生をかけて向き合わねばならない枷をはめられているのである。

せめて少しでも健康的で、それでいて美味しいアイスを食べたい。そんな我々の切なる祈りを聞き届けたのは、あのハーゲンダッツジャパン社であった。2022年5月16日より、「豆乳を使った植物性ハーゲンダッツ」が期間限定で発売されたのである。

この「植物性ハーゲンダッツ」は「GREEN CRAFT(グリーン クラフト)」と名付けられており、もともと2021年8月に北海道限定で発売されたものだった。が、そこでの好評を受け、このたびオンライン販売を通じて再び世に出る運びとなった。

「GREEN CRAFT」には現在「豆乳 プレーン」と「豆乳 チョコレート&マカデミア」の2種類のフレーバーが用意されており、それぞれ3個ずつ6個入りセットが2100円で売られている。まず気になるのは、これらが通常のハーゲンダッツと比べてどれほど健康的なのかという点だ。

ざっと成分について触れておくと、例えば通常の「バニラ」味がカロリー244kcal・脂質16.3gであるのに対し、豆乳製の「プレーン」味は162kcal・4.9g、「チョコレート&マカデミア」味は209kcal・9.3gとなっている。かなり抑えめと言えるのではなかろうか。

これで味が通常のものと遜色なく美味しければ素晴らしいことだし、我々の生きる世界がまた一歩、より良いものに近づいたということになろう。光ある未来に思いを馳せ、筆者は前述のセットを注文した。加えて比較に正確性を期すため、「バニラ」味も併せて購入した。

実物の到着後、最初に「豆乳 プレーン」を開封したところ、まるで生き別れの兄弟のように「バニラ」とそっくりの見た目をしていた。よく考えれば当たり前の話なのだが、豆乳というものに触れること自体極めて久しぶりだったため、無性に新鮮に驚いてしまった。

そして、驚きはさらに続いた。一口食べた瞬間にそれはやってきた。濃厚であるにもかかわらずスッキリとした甘さや、なめらかな口溶け、加えてその奥に待ち構える豆乳の香ばしい匂いが、新しくも安定感のある味わいを生み出し、筆者の口内を満たしたのである。

実に美味しい。通常のハーゲンダッツとはまた違うが、同時に確かにハーゲンダッツらしい上質な一品だ。間を置かず「バニラ」味を口に入れてみても、その感想は揺るがない。毛色が異なりながらも、どちらもお馴染みの高級なクリーミーさに溢れている。

次に「豆乳 チョコレート&マカデミア」の方も食べてみると、こちらはこちらで、良い意味で独特だ。カカオの風味とチョコのビターな甘み、そこへナッツの食感や、豆乳の芳醇さが混ざってくる。だがやはり、ハーゲンダッツだ。飲み込んだあと、澄んだ幸福感に包まれる。

これだけクオリティが高いとなると、「GREEN CRAFT」の方に心が傾く人も出てくるだろう。豆乳が好きであれば尚更だ。ちなみに筆者は豆乳にそれほど関心がない。なぜ最後で台無しにするのかと言われそうだが、「豆乳から長らく離れていた」という伏線も張ってしまっていたため、嘘はつけない。

しかし、そんな筆者に素直に「美味しい」と思わせたのが「GREEN CRAFT」である。少しでも興味を持った方は、ぜひこの魔法めいた魅力に触れてみてほしい。期間限定というのがいつまで続くかは定かでないが、6月1日現在はまだ入手可能だ。

いやはや、不動のブランドを築き上げた上で、飽くなき挑戦をやめないハーゲンダッツには恐れ入る。これからの行く末にも、全く問題が見えない。全て正常、オールグリーンである。

参考リンク:ハーゲンダッツジャパン 公式HPハーゲンダッツ オンラインショップ
執筆:西本大紀
Photo:Rocketnews24.