社会人に人気のスポーツのひとつに「バドミントン」がある。屋内でも屋外でも楽しめるうえに、羽根(シャトル)が軽いので余程のことがない限りケガをすることもない。でもって、ラリーを続けるうちに “パートナーとの絆” も生まれる素晴らしいスポーツだからだ。

そんなバドミントンをこっそり始めるべく、アマゾンで「1人練習用のバドミントントレーナー」を買った。こちらパートナー不要 & 省スペースで特訓が可能らしい。新しいことを始める春にピッタリの商品……かと思いきや、ほとんどゴミであった。

・ユーザー評価は2.1

はるばる中国からやってきたバドミントントレーナー。価格は1921円で、ユーザー評価は5段階中2.1(2022年3月3日)。評価だけで言うと、アマゾンで約700件ヒットする「バドミントン 練習」アイテムの中で下から一二を争うレベルなのだが……


最も “役に立った” レビューによると「値段相応のアイデア商品」らしい。他には「やばいぞ! 星1つも本当はないわ!」「最悪品!」「中身ぼろぼろ」といった感じで厳しめ。実際のところはどうなのか。袋から出てきたのは……中国全開のダンボール。


グーグル翻訳によると、中国語でバドミントンは「羽毛球」だそうだ。ど真ん中に書いてある「壊れやすいものを絞らないでください」が意味不明なのはさておき、中身を確認すると……


・箱の中身

円盤のようなプレートが3つ、伸縮ロッド(釣り竿)、バドミントンシャトル(3個)、ボロボロのゴムが入っていた。商品ページにあった「接続バックル」は入っていない……って、大丈夫なのだろうか。説明書もないので、完成写真を見ながら組み立てていく。


プレートは3つも必要ない。レビューにある通り、いくら頑張っても重ねることができないからだ。水を入れて、ウェイト(おもり)として使用する。ここまでは分かる。問題なのはこの先。


釣り竿先端のヒモにシャトルを結べばいいのだろうか。だとすると、ゴムの役割は……てか、もうこうなったら全部持って練習場(近所の原っぱ)へ行くしかねえ。というタイミングで、重大な問題に気がついてしまった。


ラケットがないんですけど。


もうこうなったら仕方ないので……


家の中で1番ラケットっぽい……


布団たたき」を持っていくことに。


・練習してみた

というわけで、現場にやってきました。さっそく水の入ったプレートに「シャトルの付いた釣り竿」をセットして……


…………



…………



布団たたきを持って……



…………


…………


なんか全然違う気がする。


とても残念なことに、バドミントンの要素は「シャトル」のみであった。やはりボロボロのゴムテープも必要ってことか。セットの仕方がわからないので、ぐるぐるに巻きつけて……

これはこれで違うような気もするが……



さっきよりは……


練習になった。


が! 練習器具としての評価は低い。重ねられないウェイトが3つあるのは意味不明だし、ゴムテープはボロボロ……アイデア商品とは言えないクオリティである。これならイメージトレーニングの方が100倍マシ。いくらラリーを続けても練習器具との絆は生まれなかった

というわけで、私の評価は1.5。ラリーがつまらなかった理由は、私がラケットを持っていなかったことにも原因がある。ただ、ラケットを用意して「もう1度こいつを使うか」と聞かれたら答えは否(いな)。バドミントンを始めたい方は、別の商品を探した方がいいだろう。


参考リンク:Amazon「1人練習用のバドミントントレーナー」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.