東京駅の中にはあまりにも多くの店があるので、駅弁1つ買うだけでも結構大変だったりする。どれも美味しそうに見えるがゆえに、チョイスが難しい。

まぁどれを選んだから正解というわけではないだろうが、もしあなたが とにかく腹いっぱいになりたいならば「わらじとんかつ弁当を狙え!」と私は言う。なぜなら、見よ! これを!!


電車内で食う弁当のサイズじゃない。部室で食うサイズだ。もしかしたら、駅構内で売られている弁当としては最大級かもしれない。


駅ナカだと考えると ちょっと場違い(褒め言葉)なので、店の前を通りかかったときに思わず二度見してしまった。その勢いのまま購入。税込1620円の代金を支払って商品を受け取ったとき、私はまたしても度肝を抜かれた。


ソース(ミソ)だけで1つの食事やん。お子様カレー1食分のルーくらいあるやん……と思ってしまうような量。ミソかつのようなのでミソがついてくるのは当然とはいえ、初めてだと面食らう。

参考までに、オリジン弁当の『とんかつ弁当(税込529.20円)』に付いてくるソースと比較するとこんな感じ。


どうしてもオリジン弁当の方が寂しく見えるが、トンカツとして考えたらオリジン弁当の方が普通だろう。そして、お弁当自体の差はこんな感じだ。


『わらじとんかつ弁当』がオリジン弁当をカツ量で圧倒していることがお分かりいただけたかと思う。「キャベツ入れるならカツ入れるね」とでも言いたげな姿勢。

また、白米のお供はカツで十分足りるにもかかわらず、さらに “ご飯のお供” をぶっこんでくるあたりは、狂気的と言っていいかもしれない。


どこかコメダ珈琲っぽいなと思ったら、販売元の「矢場とん」は名古屋発。コメダ珈琲と同郷である。どうりで………。

ってことはつまり、『わらじとんかつ弁当』の異様なデカさは、名古屋特有のサービス精神が東京で爆発した結果と言えるかもしれない。


・最高に贅沢な弁当

ご覧のように、電車内で食べるお弁当と考えれば異質かもしれないが、それだけによくある駅弁とは違った楽しみ方ができそうだ。たとえば、カツの半分を「前菜」と考え、それでビールを楽しむ。

残りのカツをご飯のお供として平らげれば、そのお弁当は一種のコース料理。考えようによっては、最高に贅沢な駅弁となるかもしれない。味的にも文句なしなので、満足度は高いかと思われる。

しかしながら、『わらじとんかつ弁当』を買って新幹線に乗った場合、「腹いっぱいになり過ぎて現地で何も食えねぇじゃねえか!」となることは十分に考えられるから、そのあたりご注意いただきたい。

注意してたんだけど、店の前を通ったら買ってしまった……という場合は、着いたときのことは一旦忘れてトンカツ(味噌カツ)フルコースを車内で堪能するのがいいだろう。またその際はビールの購入もお忘れなく。

参考リンク:グランスタ「みそかつ矢場とん
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼なお、私は改札内(地下1F)のグランスタで販売ブースを見つけたが、調べると改札の外(グランルーフ)でも買えるっぽい。改札内と同様、その場所はリンク先で確認できる