「投資・ギャンブル系は100%に近いレベルでインチキだと思った方がいい」


情報商材に500万円注ぎ込んだ過去がある私(耕平)が、身銭を切ってこの発言を検証する企画。前回は競馬の怪しい情報商材のノウハウを検証した。が、残念ながら結果は惨敗……というよりも予想通りか。

そして今回挑むのは競艇(ボートレース)の情報商材だ! さっそくノウハウを検証したところ、予想を超える怪しさ満載の内容だった……。

・ノウハウの中身

今回チャレンジする情報商材は、5年くらい前に購入したものだ。価格は3万円前後だったと記憶している。そして私は競艇をやったことが一切無い、いわば未経験者だ。

なぜ競艇に興味が無いのに高額の情報商材を買ったんだろう……と疑問に思う人も多いかもしれない。正直記憶は定かではないが、「初心者でも実践可能」「回収率●00%!」みたいな、情報弱者が反応してしまうワードに釣られてしまったのであろう。……まぁ、狂っていた。



そのワードが示す通り、今回のノウハウは極めて単純だ。なんと情報商材のノウハウ自体はPDFで計11ページだけ! この少なすぎるボリュームは、まさに典型的な怪しい系の「THE情報商材」と呼べる代物だ。


それでは、ノウハウの内容をざっくりと見ていこう。さすがに売っているモノをネタバレするのはルール違反かとも思うのでボヤかして書くことにするが、まず、このノウハウはレースを選定することから始まる

例えば「A1クラスが1レースに1人」で……などの “攻略法が適応される条件” がありつつ、「全て2連単(1、2着を着順通りに当てる買い方)で購入」するという買い方だ。


・シミュレーション

本当に信用できる攻略法なのか、身銭を切る前に直近のレースでシミュレーションすることにした。調べたところ、過去1週間以内に行なわれた開催で “攻略法が適応される条件” に該当するレースは、なんと40レースあった!

シミュレーションの条件として、この攻略法で舟券を購入すると、1口100円×10通りになるので、1レース=1000円。40レースだと投資金額は4万円だ。そして気になる結果は……


・的中レース:40レース中16レース
・払い戻し合計金額:24400円
・収支:▲15600円


負けてるやん……。ただ的中率は驚愕の40%! ここは注目すべきではないだろうか。そして的中したレースの中には、5000円以上の配当がついたものもあった。


・いざ勝負!

シミュレーションで負けているとはいえ、的中率40%は十分検証する価値がある……ということで、実際に身銭を投じて実践じゃい!

今回、勝負するレースは5レース。開催日は、いずれも2022年1月15日だ。条件はシミュレーション同様、1口100円×10通りで舟券を購入する。それでは実践結果を見ていただこう!


・14時10分発走 ボートレース戸田 8R 


1着1番、2着5番でハズレ


・15時10分発走 ボートレース江戸川 10R


1着1番、2着3番で見事的中!


しかも本来ならば「1-3」「3-1」と買わなければいけなかったが、誤って「1-3」を2回買ってしまった。これが功を奏してオッズは470円と低かったが、2口購入したことで940円になった。それでも60円マイナスだが……。


・16時55分発走 ボートレースまるがめ 4R


1着6番、2着2番でハズレ


・17時55分発走 ボートレース若松 6R


1着5番、2着1番でハズレ


──ここまで1勝3敗……いや的中したレースもマイナスだったので実質4連敗。ただシミュレーション通りの的中率なら、2レースは当たってもおかしくないはず。こうなったら残り1レースに賭けるしかない!


・18時35分発走 ボートレース桐生 8R


1着3番、2着5番でハズレ


合計5000円の購入金額に対して、1勝4敗で払い戻しの合計は940円。収支はマイナス4060円という結果になった……惨敗だ。

ガーーーーン!!!!


検証は以上になるが、もし勝負レースを増やしたら結果は違っていた可能性もある。ただし所詮(しょせん)は情報商材……こんなもんだろう。

ちなみに競艇は1レースの参加選手が6人と決まっているため、買い目もある程度限られている。ゆえにそれっぽい理由をつけて、法則としてパターンを作ってしまえば何レースかは当たるだろう。それを情報商材化することは容易だ。

そんなわけで過去の私のように搾取されないよう、得体の知れない情報商材には、たとえそれが安価のものでも手を出さないことが得策だ。


参考リンク・screenshot:BOAT RACE オフィシャルサイト 
執筆:耕平 
Photo:RocketNews24.