皆さんは、海ぶどうを食べたことがあるだろうか? 

温暖な地域の海に生息している海藻で、正式名称をクビレズタという。地域によっては「グリーンキャビア」とも呼ばれているとか。沖縄のお土産としても有名だよね。

筆者はこの海ぶどうが大好きで、事あるごとに食しているのだが、ある日ふと思ったことが。

たらこの食感と海ぶどうの食感って似てね? たらこパスタはよくあるけれど、もしかして海ぶどうとパスタも意外と相性が良かったりするのでは……?

気になったので、実際に作ってみることにした!


・海ぶどうの味の感想は「海」

今回注文したのは、こちらの「美ら海ぶどう」という商品。(税込1080円)

内容量は120gと大ボリューム! せっかくなので、海ぶどう単体でも味わってみることにした。

箱裏の説明に沿って、海ぶどうから塩抜きをする。とはいえ難しいことはなく、水につけて少し洗うだけでOK。

5分ほどで下準備が完了! 


これまでに食べたことのない方向けに説明すると、海ぶどうの味は「海の味」。比喩か? と思われるかもしれないが、ガチなんだなこれが。

プチプチした独特の食感を生み出す小さな粒を噛んだ瞬間、磯に立った時の香りが一気に鼻と口の中に広がってくる。

元々は珍味として売られていたそうだが、そう言われるのもすんなり納得できてしまうレベルだ。

ちなみに、調味料と合わせて食べるのもアリ。海藻なので酢系統のものがよく合うぞ。お土産として販売されている海ぶどうには、こんな感じのたれが付属していることも多い。


・求:料理センス

海ぶどう本来の味をしっかりと確認したところで、いよいよパスタとご対面していただこう!!

とはいえ、特別なことは特にない。塩を適量入れたお湯で茹で、オリーブオイルで和えた麺にちぎった海ぶどうを混ぜるだけ。

海ぶどう自体がそこそこしょっぱいため、塩抜きの時間を少し短めにすれば十分に味付けが可能だと予想。よって、調味料は特に使わなかった。

しかしさすがに海ぶどうのみだと「味が単調になってしまうかな」と思ったので、大抵のパスタと相性のいい刻み海苔も投入してみた。ここまでは順調に進んでいたのだが……


……なんか暗いな……。


完成したのは、正直インスタ映えを狙うには難しそうなパスタだった……料理のセンスってどこに売ってますかね?

と、とにかく問題は味だ!! いただきます!


・意外とアリ

口に運んでみると、麺のもちもちの中にしっかりとプチプチが感じられる。海ぶどうの食感は、麺の中に投入されても失われることはないようだ。食感を楽しみたいなら、たらこパスタよりこっちの方がおススメかも!

味の方も、予想通り海ぶどうの塩分でちょうどいいしょっぱさに仕上がっている。海ぶどうパスタ、意外とアリなのでは?


・違和感も

そんなことを思いながら咀嚼を続けていたところ……「あれっ?」と違和感を覚えたことが。


海ぶどうの磯の香りが、いつまで経っても広がってこない……だと……!?


先述したように、海ぶどうは単体で食べた時にはかなり早い段階で磯が口の中に広がってくる。

しかし、パスタと合わせた瞬間にその磯がどこにも見当たらなくなってしまった。今まで眼前に迫っていた磯が、急に目を凝らさないと見えないくらいにまで遠ざかってしまった気がする。

これなら珍味感も薄れて誰でも食べやすくなるかも……と思うと同時に、あれだけパンチの効いた風味が意外と繊細だったことに驚いた。


・海ぶどう入門におススメかも

興味本位で試してみた海ぶどうパスタだったが、意外とアリだな。

思えば以前沖縄に行った時、ご飯の上に海ぶどうを盛った「海ぶどう丼」なるものを見かけた気がするので、そもそも炭水化物と海ぶどうの相性は悪くないのかもしれない。

海ぶどうを単体で食べるには勇気がいる……という方は、まずはこのように他の料理と併せてチャレンジしてみるのはいかがだろうか。1回慣れてしまえば、癖になること間違いなしだぞ~!!

参考リンク:楽天市場
執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.

▼栄養成分表示、原材料名などはこんな感じ。驚きの100g2kcalである

▼冷蔵庫に入れたくなる見た目をしているけれど、暖かい地域の海藻なので間違っても冷蔵保存しちゃダメだぞ。粒がしぼんで食感が失われてしまうそうだ