出社する途中にあるバーガーキングで、近頃大きく看板が掲げられている商品がある。『ピエロの甘ポテ(税込み330円)』だ。ポテトにMIXチョコソースなるものがかかったごく普通のサイドメニューなのだが、その普通さゆえ逆に私(中澤)は疑問を抱かずにはいられない。「どこがピエロやねん」と──。

商品にはもちろん、看板にもピエロ感はない。ピエロ的なおもちゃがもらえるものでもないし、このピエロどこから来たんだ……。

・公式情報

念のため、公式サイトのニュースリリースを確認してみたところ、以下のことが書かれていた。

「サイドメニュー『ピエロの甘ポテ』が、期間・数量限定で新発売。バーガーセットのサイドメニューを本商品に無料でアップグレードすることができます。特製MIXチョコソースがフレンチフライに絡み合う、甘じょっぱいおいしさがクセになる商品です」(バーガーキングのニュースリリースより引用)

やはりピエロの説明は皆無。っていうか、ニュースリリースが3行って少なすぎないか? 同じ10月22日に発売した「ギルティバターバーガー」シリーズのリリースはもうちょっと表現豊かに詳細に触れているぞ。ひょっとしてバーガーキングは何かを隠しているのではないか

・食べてみた

食べたら何か手がかりがあるかもしれない。そこでバーガーキングに入店し『ピエロの甘ポテ』を食べてみたところ……


普通だ……!

塩味のフライドポテトにチョコソースかかったらこんな味になるだろうねという味がする。強いて言うなら、フライドポテトがサクッと揚げたてなのがウマかったくらい

・新たな謎

しかし、ここで新たな謎にぶつかった。それはチョコソース以外にもう1種類のソースがかかっていること。黄色っぽいのでチーズかと思ったが、チョコソースと同じくらい甘いのでチーズではなさそう。

そう言えば、リリースには「特製MIXチョコソース」と書かれていた。一体何がMIXされているのか? ひょっとしたらピエロ? これがピエロなのかバーガーキングよ!! そこで店員さんに確認してみたところ……


店員さん「マンゴーです」


──え?


店員さん「マンゴーです」


マンゴーだった


よく考えたら、チョコソースにピエロがMIXされてるって意味が分からない。もし、店員さんが「ピエロです」と答えたとしたら、それはそれで新たな謎が爆誕していたように思う。

・バーガーキングに聞いてみた

でも、食べてもそれくらいしか手がかりになりそうなものがなかったことも事実。ということは、もっと概念的なネーミングなのかもしれない。例えば、「ハロウィンシーズンだからピエロ」とか「函館ラッキーピエロにインスパイアされた」とかだ。

もちろん、そんなこともリリースには書いていないので、これを知るためにはバーガーキングに聞くしかない。そこで本商品のPR事務局を通しバーガーキングに『ピエロの甘ポテ』のネーミングの由来について問い合わせたところ、以下の回答が返ってきた。


バーガーキング「特に深い意味はありません」

──まさかの何もピエロじゃなかった。いや、理由なく商品に「ピエロ」ってつけることある? しかも、バーガーキングほどの大企業で商品名それで通るんだ……。

我々はいつも理由を求めてしまう。しかし現実は必ずしも論理的とは限らない。瞬きの次の瞬間、何が起こるか分からない世界だ。押し通れ! 理由など後からついてくる。バーガーキングにそう言われた気がした。


参考リンク:バーガーキング
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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