ペヤングほどではないものの、時おり荒ぶることで知られる日清食品。特に今年は「U.F.O.」と「どん兵衛」の2大ブランドが発売45周年を迎えることから、例年よりも多めに荒ぶっている印象だ。
その “やや荒ぶり” の日清食品が2021年7月5日より発売開始したのが『日清焼そばU.F.O. お好み焼味焼そば』である。お好み焼き味の焼きそば……お好み焼きのU.F.O.……とはいったい? 日清め、やはり今年は荒ぶっておる。
・3商品が登場
7月5日より発売開始となった日清の新商品は合計3種類。「カップヌードル 旨辛カルビ味焼そば」「日清の汁なしどん兵衛 スパイシーカレー焼うどん」そして『日清焼そばU.F.O. お好み焼味焼そば』だ。
こちらの3商品は「日清夏めんトリオ」と銘打って展開されているが、中でも注目はやはり『日清焼そばU.F.O. お好み焼味焼そば』だろう。ソース味のお好み焼きをわざわざ焼きそばにするとか……“やりにいってる感” が否めない。
・やりにいってる疑惑
日清によれば「甘味のあるこってりとしたお好み焼味ソースが特長で、卵黄のコクが際立つ “コク旨マヨ” を加えるとより濃厚な味わいに仕上がります」とのことだが、肝心の「なぜわざわざお好み焼きなのか?」については一切触れられていない。つまり、そういうことだよな……日清よ?
ソースの味に多少の違いはあれど「お好み焼き」と「焼きそば」の違いを表現するのは相当難しいハズ。99%の確率で「変わらねぇええええ!」となるだろうが、奇跡の1%「マジでお好み焼きだ!」を信じて『日清焼そばU.F.O. お好み焼味焼そば』を食べてみることにした。
ちなみにであるが、U.F.O.は数カ月前に「冷凍U.F.O.お好み焼き」を販売している。実際に「冷凍U.F.O.お好み焼き」を食べた亀沢によると「正直全然だった」とのことであるが、『日清焼そばU.F.O. お好み焼味焼そば』はリベンジできるのだろうか?
・食べ比べてみた
で、作り方はいつものU.F.O.とほぼ同様で、湯切りをした麺にソースを絡めれば出来上がり。1つだけ違うのは「お好み焼味焼そば」の方にはマヨネーズが付いていることで、それ以外では見た目的にほとんど差はない。
まずはいつものU.F.O.を食べて味覚を「U.F.O.仕様」にする。舌が完全にいつものU.F.O.に慣れた状態で「お好み焼き味」を食べれば、その差がわかるというものだろう。仮にわからなかったら……まあ、そういうことだ。
んでもって「お好み焼き味」を食べてみたところ、大きく違う! ……マヨネーズが。そう、単純にマヨネーズがあるか無いかの差だけは大きく感じられた。ただしそれだけは「お好み焼き味」の基準を満たしているとは言えないだろう。
その後も食べ比べてわかったのは、確かにソースの味も違うということ。いつものU.F.O.が「辛口すっきり系」だとするならば、お好み焼き味は「甘口濃厚系」のソースである。どちらが好きかは個人の味覚によるが、どちらもそれぞれウマかった。
とはいえ──。
これが「お好み焼き味か?」と聞かれたら、自信を持って「せやで!」とは言えない。ソースの味に違いはあれど、所詮は些細なもの。ピッチャーで例えるならサイドスローとアンダースローくらいの違いしか感じなかった。
結論はやや曖昧になるが焼きそばとお好み焼き、どちらもソースの味9割の料理だと考えると「お好み焼き味といえばお好み焼き味。焼きそばといえば焼きそば」ということになる。どちらの結論に至るかは、食べ手の心持ち次第といったところだろうか?
というわけで、想定内と言えばこれ以上なく想定内の結果となった今回の検証。とはいえ味はU.F.O.規準を満たしているから、興味がある人は1度ご賞味いただきたい。『日清焼そばU.F.O. お好み焼味焼そば』はメーカー希望小売価格税別193円で発売中だ。
参考リンク:日清食品公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.