一般的に、スタバの店員さんはコミュ力(りょく)がハンパない。いい意味でチェーン店っぽくないというか、ディズニーキャスト的というか……。おそらく、店舗を訪れるたびに「ロボットのような接客はしませんよ」という気合い(心遣い)を店員さんから感じている人は多いことだろう。

だからこそ、私は気になったのだ。スタバの店員さんに「最新のフラペにオススメのアレンジってありますかね?」と聞いたら、どんな回答が返ってくるのか。なにせ、本日2021年6月30日から販売開始された『47 JIMOTO フラペチーノ(以下、地元フラペ)』というのは……



「各都道府県のバリスタが、地元のお客様を想い考案した」とのこと。つまり、中央からトップダウン的に「これを作りなさい」的な感じで指令が下ったのとは少し事情が違う。それだけに、現場スタッフの思い入れが強いような気が。

さらに、地元フラペは47都道府県でラインナップが異なる点も見逃せない。詳しくは先ほど公開された記事「都道府県ごとに味が異なるフラぺが爆誕!」を参照にしてほしいが、各都道府県の特色が生かされたフラペチーノとのこと。

早い話が、地元フラペは “語る要素” がありすぎるのだ。したがって、スタバのバリスタさんに「地元フラペにオススメのアレンジありますかね?」と聞くことは、昔ながらの阪神ファンに「バースってどんな選手だったんですか?」と質問するようなもの……かもしれない。

つまり、よくぞ聞いてくれました的な。待ってました的な。ちょっと飲みに行こうか的な。


・スタバは数歩先を行っていた

これはもしかしたら、バリスタさんと数十分ほど会話する可能性だってある。そう考えた私は、なるべくお客さんがいない時間帯を狙って、職場(東京・新宿二丁目)近くのスタバに入店。

地元フラペを注文すると同時に、「オススメのアレンジありますか?」と聞いたところ、さすがスタバな結果となった。いや、店員さんのリアクションは私の予想を越えてきたと言っていい。どんな感じだったのかというと……


店員さん「あちらをご覧ください」



なんということだろう。オススメアレンジは、すでに店内の黒板に書かれていたのだ。用意周到すぎぃいいいい! しかも、イラスト付きで分かりやすい!!


念のために言っておくが、この時点で記事にする的な話はスタッフに一切伝えていない。もしイマイチなアレンジだったらボツる可能性だってあったので、ひとまず聞いてみただけである。

それなのに、すでにオススメアレンジを用意しているのは、ひとえにスタバの接客が一歩二歩先を行っているってことだろう。しかも、書いてあるから店員さんに聞く必要さえない。すごいホスピタリティだ。

ちなみに、そのアレンジを書き出すと……


・アーモンドミルク変更(+50円)
・エスプレッソ追加(+50円)
・ブラウンシュガートッピング(無料)


──総額は税込792円(店内飲食)。で、実際に飲んでみたら、ブラウンシュガーとエスプレッソの織りなす “甘い&ほろ苦いコントラスト” がメチャクチャいい感じ。


おまけに、店員さんは「甘い方がお好きでしたら、エスプレッソはナシでもいいかと思います」とのアドバイスまで添えてくれて、あらゆる面で文句なしである。


なお、オススメのカスタマイズが黒板に書かれていたのはあくまで私が訪れた店舗(新宿2丁目店)での話で、どこに行っても同じではない。当然、掲示されていない店舗だってあるだろう。

また、上のアレンジはあくまで新宿2丁目店のものであり、東京のスタバが全て上の通りというわけではない。店舗によって、あるいは店員さんによってオススメのアレンジは異なるだろうから、その点に注意してほしい。

そもそも、先に述べたようにベースとなるフラペが47都道府県でバラバラなので、オススメのアレンジも地域によってバラバラ

1つほぼ確実なことがあるとしたら、どこの店舗に行ったとしても、スタバの店員さんに「地元フラペでオススメのアレンジありますか?」と聞くとメチャクチャ爽やかな笑顔で対応してくれるはず……ってことくらいだろうか。

参考リンク:スターバックス「47 JIMOTO フラペチーノ」、Twitter @Starbucks_J
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.