先日、ちょっと変わった お店のラーメンをお取り寄せしてみた。店名が『くそオヤジ最後のひとふり』と、なかなかトリッキーな名前なのだが、この店を運営する会社名の方はもはやギャグだった。ズバリ『UNCHI(ウンチ)株式会社』である。

いや、ウンチて! 本社に電話をしたら「はい、ウンチでーす!」とか言うのだろうか。食品を扱う会社としては いきなりオウンゴール(自殺点)を決めているような社名だが、その体当たり精神とユーモアセンス、高く評価したい。

さて、そんな会社が作るラーメンとは、一体どんな味なのだろうか?

・行列店の『あさりラーメン』

お取り寄せした『くそオヤジ最後のひとふり』のあさりラーメンは、1166円+送料が1020円(ともに税抜き)。東京在住の筆者は大阪市にある実店舗を訪れたことはないが、地元では人気の行列店だそうだ。ほほー!

で、届いた商品の中に入っていたのは、麺・スープのタレ・たけのこ(姫竹)、そして アサリである。

むむっ!? これは……!?


 

・自分で「だし」をとるスタイル

そう、このラーメンが変わっているのはお店と運営会社の名前だけではない。ラーメンを調理する際、自分でアサリを加熱しつつ、その “だし汁” を作るのだ! と言っても、鍋で茹でるだけなのでカンタンだが。

付属の説明書によると「アサリのだしをとっている間は、お湯でどんぶりを温めておくべし」とのこと。

『スープのタレ』と『タケノコ』もそこにつけておくといいよ〜的なことも書いてあったので、その通りにしました。ウンチのくせに、なかなか丁寧できめ細かい指示だ。好感が持てるぞ。


あとは麺を3分ほど茹で〜の……


ザルなどを使いながらだし汁とスープを混ぜ〜の……


麺を、IN!


最後にアサリとタケノコをトッピングしたら完成~! 

おすすめのトッピングとして白ネギや味玉、生ハムが推奨されているが、今回はあえてそのままで食べてみます。


・しみるウマさ

まずスープをひとくち、すすってみると……おお〜〜。甘さが立っている醤油ダレ、そこに鶏油の香りとアサリの旨味がフワ〜っと広がる。

どことなく上品で、しみるおいしさだなぁ! 飲んだ後には最高だと思う。味は全体的に強めだが、油の割合が少ないからかスッキリと飲めるぞ。

主役のアサリだが、数はちょうど10個。パッカーンと開いた口の中から1個つまんで食べてみると、身がぷりんっとしていて これまたおいしい。 言われなければ、冷凍されていたモノとは思わないだろう。ちなみに、中身が空っぽのアサリは1つもなかったぞ。

つづいてタケノコ……厳密には姫竹(根曲がり竹)という品種の山菜だそうだ。一般的なタケノコと比べ、コリコリっとした食感がいいな。

そして麺は、角がある四角い中太タイプで 全粒粉! ツルンとしたすすり心地に、パツンパツンとした歯切れ。じっくり噛みしめると、モチッと食感に小麦の香り……これはウマイな〜! 個人的にはドストライク。

正直、社名からして雑な味を想像していたのだが、いざ食べてみるとむしろ繊細で驚いてしまった。ウンチさん、さすがです! ごちそうさまでした。


・意外と上品

欲を言えば、もう少し「アサリ感」が強めでも良い & もうちょっと量も欲しいかな〜と思うが、逆に言うと このぐらいにとどめているからこそ、上品な仕上がりになっているとも言えるだろう。

社名『UNCHI(ウンチ)株式会社』、店名『くそオヤジ最後のひとふり』──その名前からは想像もできないギャップを堪能したい人は、ぜひ一度ご賞味あれ。

参考リンク:くそオヤジ最後のひとふり あさりラーメン(宅麺.com)
執筆:ショーン
Photo:RocketNews24.

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