街にあふれる、有名店のカップラーメン。お店にとっては宣伝になり、メーカーはウハウハ、さらに消費者は手軽にお店に近い味が楽しめる大変有能な商品である。だがしかし……。

正直に申し上げて私、P.K.サンジュン自身は有名店のカップラーメンを食べた後「こんな感じ……なんだ?」とモヤッとすることも少なくない。そこんところを白黒ハッキリつける企画がこの『有名店のカップラーメン、本物の直後に食べる』である。

・麺よりもスープを重視

有名店のカップラーメンに求めるものは何か? 人によって違いはあると思うが、個人的には「スープ」が重要だと考えている。麺は生麺と乾麺の違いがある以上、店とカップラーメンが違うのは致し方ない。やはり求められるのは「スープの再現度」であろう。

ただし、人は悲しいくらい忘れていく生き物。舌で感じた記憶も徐々に……というか、意外と早く薄れていってしまう。そこで考え付いたのが「本物の直後にカップラーメンを食べる作戦」である。

店で本物のラーメンの味を徹底的に舌にすり込み、店を出た直後にカップラーメンを味わう。モラルを守りつつ、これ以上両者の差を感じ取れる方法は他にあるまい。おそらく中には「こいつはすげえ!」という奇跡のカップラーメンが潜んでいるハズだ。

・セブンゴールドの「一風堂 赤丸新味 博多とんこつ」

さて、今回用意したのは「一風堂 赤丸新味 博多とんこつ」である。製造元は日清で、価格は税込278円。セブンイレブンだけで販売されている “セブンゴールド” の商品となっている。パッケージには「この味、さらに店味」と記されているから、かなり期待していいのではなかろうか?

というわけで、まずは一風堂に直行! カップラーメンと同じ「赤丸新味 博多とんこつ」を食らう。最大の特徴はとんこつ臭さが全くないスープで、まろやかな旨味はまさに一風堂の真骨頂である。

さらに、唐辛子などが調合された赤味噌のキリリとした辛さが絶妙! スープの甘みと赤味噌の辛味が織りなすハーモニーは最後の一滴まで飲み干したくなるウマさであった。さすが世界の “IPPUDO” ……やりおる。


で、食べ終わったらBダッシュをかまし……


カップラーメンを食べる!!!


結果……


結構近い!


先述の通り、麺の違いについて目くじらを立てるつもりはない。カップラーメンの方も、博多ラーメン特有の “バリカタ” っぽさを表現したいことは十分に伝わってきた。インスタントでこのレベルなら十分なクオリティであろう。

・スープ自体はかなり近い

それよりスゴイのはスープが本物にかなり近かったことである。本物のスープは「とんこつの臭みがなくまろやか」とお伝えしたが、その点についてはカップラーメンのスープも8割くらいは再現されているのではなかろうか? ズバリ、かなり近い。

一方で、本物のキリリとした辛さはほとんど感じなかった。むしろカップラーメンの方はゴマの風味が強く、本物と比べると味にメリハリはない。とはいえ、純粋にスープだけを考えるならば、再現度はかなり高いと言ってイイだろう。

一言でいえば、「一風堂 赤丸新味 博多とんこつ」は本物と同じリングに立てるくらいの実力はあった。もちろん純粋な味は本物の方が上だが、およそ1 / 3程度の価格であることを考えると、コスパはかなりいいかもしれない。中には「カップラ3回の方がイイ」という人もいるハズだ。

というわけで、第2回『有名店のカップラーメン、本物の直後に食べる』は、早くも優秀なカップラーメンと出会った回となった。辛さの問題さえクリアすれば、さらに本物に近くなりそうなポテンシャルを秘めた、末恐ろしいカップラーメンである。

参考リンク:一風堂公式サイト
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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