話題沸騰中のアプリ「Clubhouse(クラブハウス)」。最近よくニュースなどで取り上げられるSNSだから名前を聞いたことがある人は多いだろうが、バリバリ使いこなしている人はどれだけいるのだろう?
私が思うに、バリバリ派は実際そこまで多くない気がする。というか、私の周りには1人もいない。かく言う私自身、まったく使いこなせていない。先輩の佐藤から招待状を送ってもらい何とか登録できたものの、今も分からないことだらけ。
私がClubhouseについて知っていることと言ったら、招待制だということ。音声型のSNSだということ。会話内容を録音したりメモに残すのは禁止だということ。表記が英語だということ。そして、オカン(64)がClubhouseを設定しようとすると、思わぬところで挫折するということくらいだ。
・オカンに招待状を送ろう!
突然だが、みなさんはClubhouseの招待状を自分の家族に送っただろうか? もしもClubhouseに登録しておきながら答えが「No」ならば、今すぐ送れと私は言いたい。厳しい言い方になるが、家族に招待状を送ってないとしたら、あなたは大切にすべきものを見失っている。
私が思うに、Clubhouseは有名人や意識高い系の人とお喋りするためのアプリではない。在宅ワークでも襟を立てて仕事してそうなオッサンが語る「時代を創るクリエイティブワーク」みたいな話を聞いて、自分に酔う場ではないのだ。
家族とつながり、「いや、電話でええやんけ!」とツッコミ合う場である。そうだろう? 少なくとも私は、そのように理解している。私の考えに賛同してくれる人がどれだけいるか分からないが、本記事は「自分のオカンに招待状を送ろうとする人向け」に書いていることをご了承いただきたい。
もしも、「貴重な招待状をオカンに送る気はない」という人がいたら、今すぐ本記事から立ち去って頂いて結構だ。そんな人は、自分を産んでくれたのが一体誰なのか考えてみるといいだろう。
・オカンにClubhouseをレクチャーする際大事なこと
前置きが長くなったが本題へいこう。オカンにClubhouseの招待状を送るにあたって大事なことをひとことで言うと、「ほうれんそう(報告・連絡・相談)の徹底」だ。特に招待状の送付前には、LINEか電話で「送るから」と連絡しておくべきだ。
このあたりは何もオカンの時だけに限らないが、送る相手がオカンだとどうしてもルーズになりがち。「親しき仲にも礼儀あり」の精神を忘れないようにしたい。
むしろ、相手がオカンだからこそ連絡は重要かと思う。なにせ最近は迷惑メールからのフィッシング詐欺が後をたたない。当然ながらオカンのガードだって上がっているので、下手したら招待状 = 迷惑メールだと判断して消去されかねないのだ。気をつけよう。
・思わぬところで挫折の可能性
それからもう1つ、Clubhouseの各種設定をする際に、オカンは思わぬところで挫折する可能性があることも頭の隅に置いておいた方がいいだろう。個人的な話となって恐縮だが、一例を挙げるために私のケースを紹介したい。
あれはオカンに招待状を送ったあとのこと。「設定できそう?」と電話で聞いたら、オカンからこんなLINEが来た。
「ユーザーネームで止まってる。何をいれても既に使われている? 別のを? みたいな赤い英語か読み切らんうちに消えてまた消えて…疲れた」
——正直なところ、「そこ?」という気はした。ただよくよく考えてみれば、これは完全にClubhouseが悪い。というか、ぜんぶネットユーザーが悪い。ネットユーザーの数が多すぎるのだ。だから、「そのユーザーネームはすでに使われております」的な表示がしょっちゅう出る。
これが結構なストレスになるのは、多くの人が同意してくれるに違いない。ましてや、今から始めようというアプリでユーザーネームが被りまくってしまうと、誰しもモチベーションが削がれるもの。
せめて、ユーザーネームが被ったときは日本語で表示するような仕組みなり、サポートセンターと繋がる仕組みなりが必要だろう。Clubhouseはそのあたりが不親切であったがために、私のオカンは挫折することになった。
一体どうしてくれるんだ? とは言わない。オカンが悲しむから。私のオカンなら「お母さんのことは別にええねん。もう終わったことやから」と言うだろうから。とにかく、あなたの家族が同じような目に遭わないことを願うばかりだ。
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
ScreenShot:Clubhouse、LINE(iOS)