その存在を知ったのは、【公式】松屋カレー部(@matsuya_curry)という松屋フーズが運営するTwitterアカウントの投稿。そこには「kaning soon…」というダジャレじみた言葉と共に、カニがブチ込まれたカレーの写真が添えられていた。

なんだよこれ……絶対ウマい奴じゃねぇか……ッ! 正体は「プーパッポンカレー」というもので、2021年2月9日から一部の「マイカリー食堂」にて販売が始まった新メニュー。さっそく食べてみたぞ!

・プー

Wikipediaによるとプーパッポンカレーは主にタイで食べられている料理らしく、プーはタイ語でカニを意味する言葉なもよう。試しにタイ語のプーパッポンカレー(ปูผัดผงกะหรี่)をGoogleで翻訳してみたら、「カレー粉とカニの炒め物」と訳された。なるほどね。

お値段は普通が税込み780円。760円の少なめや、880円の大盛りを選択することも可能。筆者の訪れた店舗(高田馬場店)では、20時以降だったせいか780円で大盛りをゲットできた。


ちなみに辛さをマイルド~4辛(激辛)の5段階から選べるが、今回は1辛(中辛)を選択。


・ぶつ切りのプー

テイクアウトし、開封してみると……


圧倒的なカニの……いや、プー(ปู)の匂いが広がる。素晴らしきプー。ルーの中には店頭のポスターの通り、半分にブチ割られたプーが沈んでいた。


値段などから常識的に考えて、このぶつ切りなプー(ปู)は、きっと風味付けやビジュアル用だろう。身を食べさせるためではないんじゃないかなって。念のため後でしゃぶってみようとは思うが、きっと 鯛のあら とか、その手のと同じような存在だろう。

プーの他には、何やら円形の薄いシート状のモノが出てきた。かじってみたところ、どうやら玉子のようだ。カレーとプーのフレーバーがしみ込みまくっていて、かに玉の玉子のカレー版みたいな感じになっている。


・プーに満ちたルー

プー(ปู)や玉子もいいが、それらよりも注目すべきはルーだと思う。1辛(中辛)を選んだが、それでもわりと刺激的なピリピリッとした辛さが、舌と喉を刺す。辛いのが苦手な方は、マイルドが良さそう。

ちなみに筆者は辛いものが苦手ではないが、得意でもないというタイプ。たしかに刺激はそこそこあったが、1辛でちょうどいいと感じた。ピリッとした辛さの後からココナッツミルクと玉子、そしてプー(ปู)による、どちらかというと甘い感じのフレーバーがやってきて中和されるからだ。


そして最終的に残るのはプー。ルー全体にプーのフレーバーが濃厚に行き渡っている。部屋中に満ちるほどのプーの匂いで何となく分かっていたが、かなり濃厚だ。ここがプーのハウスね。タイ語だからプーだが、英語圏ならクラブハウス(Crabhouse)状態。

このルーがとてもウマい。2リットルのペットボトルに入れて普段から飲み歩きたいくらいにウマい。もちろんライスとあわせて食べてもウマい。ちなみにぶつ切りのプー(ปู)に、身はほとんど入っていなかった。まあ、これは思っていた通り。吸えばそれなりにウマい。お行儀的にはともかく。

惜しむらくは、これが限られた「マイカリー食堂」の店舗でしか販売されていないことか。松屋公式HPによると、対象店舗は三鷹店、板橋本町店、上野店、赤坂店、高田馬場店、練馬高野台店、水天宮店、豊田店、梶が谷店(松屋併設)の9店舗のみ。アクセス圏内に店舗がある方は、ぜひ食べてみてくれ!

参照元:松屋、Twitter @matsuya_curry
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.

▼これを見たら食べずにはいられない