
時代を象徴するマンガを生み出してきた少年ジャンプ。今、日本刀が登場する和風マンガと言えば『鬼滅の刃』かと思うが、私(中澤)の時代は『るろうに剣心』だった。ジャンプ誌面に掲載された読み切りから、コミック最終巻までコンプリートしたのはこの作品だけかもしれない。
そんな『るろうに剣心』の展示が、現在東京ドームシティ「Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)」で開催されているのだが、2021年2月11日からの後期日程でガチ日本刀の「逆刃刀・真打」が展示されるという。これはロケットニュース24の記事で読んで、見てみたかったヤツ! そこで行ってみたところ予想外の感動があったのでお伝えしたい。
・完全日時指定制
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、一日あたりの入場者数を制限した完全日時指定制でのチケット販売となっている本展示。要するに、当日券なしで、事前にチケットを予約購入した者のみ入場可ということだ。ちなみに、入場時間帯はA~Iの1日9分割されており、一般チケット価格は1600円である。
前期開催中「行ってみたらガラガラだった」というツイートが話題になっていたが、チケットを購入して会場に行くと、後期1日目は行列ができていた。ひょっとしたら「逆刃刀・真打」登場効果かもしれない。
・入館登録もあり
とは言え、入場時間帯の中でも番号で少しずつ入場人数が区切られているし、入口前の行列になる部分では足元にマークがつけられていてソーシャルディスタンスを守るよう呼びかけられている。さらには、入場するのに、検温、手の消毒はもちろん、サイトでの入館登録が徹底されており、会場側の防止対策はしっかりしているように感じた。
・ジャブ
会場に入ると、まず最初にシアターがある。そこで本展示のオープニング映像のようなものを見ることができるのだが、これはマンガのコマを繋げて紙芝居にしたようなもの。まあ、アニメーションというかジャブみたいなものなのだが……
正直、めちゃくちゃテンションが上がった。1つ1つのコマに「ああ、そんなこともあったね」と思わされ、まるで古い友達と話しているような気分になる。なんなら、この時点で涙が出そうになったことは内緒だ。オレ、こんなに『るろうに剣心』が好きだったのか……。
・展示の内容
短いオープニングが終わって、シアターを出ると原画がズラーッと並んでいる。これがまた圧巻。原画展を見に行ったことがある人なら分かると思うが、生の原画は迫力が違う。誌面よりもダイレクトに絵の技術が伝わってくるのだ。
しかも、飾られているのはあの和月伸宏先生の原画である。ジャンプに和月先生が登場した時は、繊細な線とシュッとしたキャラのバランスの美しさに思わず何度も読み切りを読み返したものだ。それでいて、アクションシーンはコマから飛び出さんばかりの躍動感があるものだから、当時少年だった私にとってそりゃあもう衝撃的だった。
なんなら、兄に「凄い読み切りがあった! この人絶対に売れる!!」と報告したくらいである。当時の記憶まで鮮明に蘇るほどに圧倒される原画の数々。
会場内では、原画の前に立ち止まり、間近でじーっと食い入るように見つめている人も多かったが、その気持ちはよく分かる。原画の前に立つと吸い込まれそうになるのだ。気合の大ゴマはもちろん、何気ないコマ1つ1つもポスターにできそうなクオリティーである。
・逆刃刀・真打
「逆刃刀・真打」はそんな展示の中腹くらいにあった。岐阜県関市の重要無形文化財保持者である刀工・尾川兼國(おがわかねくに)氏が打ったこの刀。詳細は、兼國氏にインタビューした以前の記事をご参照いただければと思うが、ショーケース越しでも存在感抜群である。
ライトアップを反射して刀身がぽっかり浮かんでいるようだ。近づいて見てみると、しなやかさすら感じる反りと滴るような刀身の輝きに思わず見惚れてしまった。これが生の迫力……。
ちなみに、東京での後期展示は3月7日まで。東京が終わると、次は京都で4月23日から(後期展示は5月18日から)の予定だ。普段は愛知県犬山市の『博物館明治村』に所蔵されているので、この展示が終わったら、次はいつ東京で見られるかわからない。それだけに今回はレアな機会と言えよう。
・「逆刃刀・真打」が目当てだったけど…
ただ、当初「逆刃刀・真打」が目玉の展示だと思っていたのだが、その考えは修正せねばなるまい。私自身、「逆刃刀・真打」目当てに来たわけだが、実際に本展示を回った後の感想は……
原画が神すぎる──
──ということ。思わず手を合わせてしまいたくなるほどに神々しい。正直、前期に来ていたとしても同じくらい感動があっただろう。生で見れてよかった。「逆刃刀・真打」以上に、原画にそんな気持ちを強く感じるなんて来る前は想像だにしてなかったぞ。
というわけで、まとめると、レンズには写らない魅力があふれている展示である。改めて、和月伸宏先生と『るろうに剣心』の凄さを思い知らされた。ファンは生で見ておいて損はないだろう。
参照元:るろうに剣心展
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
©和月伸宏/集英社
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中澤星児











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