「やや残念だった」──。これが2021年の “ヴィレヴァン” ことヴィレッジヴァンガードの福袋、全7種類を開封した直後の率直な感想だ。2016年から6年連続でヴィレヴァンの福袋を購入し続けているが、端的に今年が1番期待ハズレであった。

笑って許せる安定のゴミ──、これぞヴィレヴァン福袋の真骨頂である。であるにもかかわらず、今年は普通に使えるものが入りすぎているではないか……。おい、ヴィレヴァン! もっとやる気出せ!! 俺たちの想像を超えるゴミを放り込んでこんかい!

・目玉なしの2021年

そもそも今年のヴィレヴァンはラインナップからしておかしかった。2021年は3600円の福袋が7種類発売されただけで、いつもの目玉「5000円福袋」と超大目玉「1万円福袋」を販売しなかったのである。

例年、1万円の福袋を開けるときのドキドキ感と、我々を想像を軽く超えてくる驚愕のアイテムたちと言ったらもう……! 買う前から福袋の中身があたり前のようにわかるこのご時世、ヴィレヴァンの福袋だけが計り知れないワクワクを提供してくれたのだ。

・圧倒的ワクワク不足

そういう意味で、ヴィレヴァンの福袋はその他多くの福袋と競技が違う。ヴィレヴァンの福袋に求めているのは中に入っている商品だけではなく、ズバリ「ときめき」である。かつての福袋が持っていた予測不能のエクストリーム体験、現在それを体験させてくれるのはヴィレヴァンの福袋しかない。


ところがどっこい、今年の福袋のラインナップはどうだろう? 「レッド福袋」「グリーン福袋1」「イエロー福袋」あたりは確かにヴィレヴァンのDNAを感じたか、「ピンク福袋1」や「ピンク福袋2」などはあまりにも普通。これなら他の雑貨店と同じである。我々が求めているのは、


暴力的にデカいワシ!


無駄に黄金の令和貯金箱!!


謎の金ピカ3点セット!!!!!


ムッキムキのマッチョカンガルーーーッッッ!!


……などなど、何年経っても記憶に残る “エクストリーム体験” である。俺たちはモノを買っているんじゃない、思い出を買っているんだ。もっとドブに金を捨てさせんかい! それが出来て、なおかつ笑って許せる存在は、もはやヴィレヴァンだけである。

・誤解するな

ただし、個人的には多少の責任も感じている次第だ。我々は最上級のリスペクトを込めて毎年 “ゴミ” 呼ばわりしているが、もしかしたら真に受けて「ゴミならやめておこう」と考えてしまう方がいらっしゃったのかもしれない。ヴィレヴァンのゴミはいいゴミである。そこだけはどうかお忘れなく。

ヴィレヴァンの福袋を愛する者として、正直今年の内容にはガッカリした。何度でも言うが、福袋の真骨頂は “ワクワクドキドキ” である。ヴィレヴァンよ、君たちは現代の「ラストサムライ」ならぬ「ラスト福袋」だということを肝に銘じて欲しい。本当にヴィレヴァンが大好きです。

コンプライアンス至上主義の現代社会において、容赦なくゴミを放り込み、またそれを笑って許せるのは日本広しと言えどもヴィレヴァン以外いない。来年はとんでもないヤツを頼むぜ……! 絶対に全種類買うからな!! 愛をこめてゴミと呼ばせてくれ──。

参考リンク:ヴィレッジヴァンガード「2021年福袋」
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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