私は100均で買った包丁を愛用している。100均の包丁というのは100円の割にはすごく優秀なのだが、実家の包丁などに比べると若干切れ味が劣る印象だ。最近では切っているというより、もはや体重で押し潰している気がするな。

そろそろもワンランク上の包丁を……ということで、カミソリで有名な『貝印』の福袋を購入することにした。その名も『包丁が必ず入った福袋』。事前情報では包丁以外の中身について「キッチン道具ほか」としか明かされていない。まな板か栓抜きでも入っているのだろうか?

・ちがった

まぁ価格は税込5980円とお手頃なので、仮に不用品が混ざっていても問題あるまい。なにせ包丁が1本入っていることは確定しているのだから。

通販で届いたダンボールを開けると……


むきだしの商品がジャン! 福袋というより“福ダンボール”といったところだろうか。気になる中身は以下の通り。


・関孫六 ほのか 三徳165mm(包丁)
・関孫六 可変式Vスライサー(ガード付き)レギュラー
・関孫六 ピーラーレギュラー
・関孫六 千切り器 細 レギュラー
・関孫六 しょうがおろし器
・関孫六 カーブキッチン鋏(はさみ)



ぜんぶ刃物!!!!!!


・刃物そして刃物

しかも6点全てが『関孫六(せきまごろく)』なるメーカーのものである。調べたところ関孫六とは貝印が展開する国産ブランドで、光り輝く「家庭用包丁シェアNo.1 」のシールが貼られているぞ。『包丁が必ず入った』ではなく『関孫六の福袋』としたほうがカッコイイ気もするけど、まぁ貝印の判断だからとやかく言うのはよそう。

さて私が100均の包丁を使う中で最も苦労しているのは “ネギをきざむ” 場面である。ネギをきざむにはスピード感が重要なのだが、切れ味が弱いために切り離せずネギ全体が繋がってしまうのだ。

せっかく刃物が6つも手に入ったので、今日はその全てを使ってネギを切ってみたいと思う。

まず『カーブキッチン鋏』から。ばさみだと言われなければ分からないほどなめらかに切れた。ブツ切りや乱切りだったら包丁よりハサミのほうがラクに違いない。


続いては最近何かと話題になりがちな『ピーラー』…………ワーーーーーーッ!!!!!!


スゴイ!!!!!!!!


熟練の包丁さばきを必要とする『斜め薄切り』が光の速さでできあがっていくぞ! しかも安全で楽しいときてる!! ピーラーは初心者が使うモノと思い込んでいたが、これほど優秀な器具だったとは。

『可変式Vスライサー』もスゴかった。刃の幅を調節すれば太めのスライスから薄切りまで、自在に生み出すことができるのだ。あまりにもよく切れるため指ごと持っていかれそうで怖い。

『しょうがおろし器』と『千切り器』はネギ向きの器具ではないけど……

かる〜く『すりおろしネギ』が作れちゃう! う〜ん、スゴイ。でもコレってつまり……


包丁、いらなくね…………?


・切れすぎる恐怖

結果的に5つの器具が優秀すぎて「包丁がなくてもあらゆるカットが可能」というトンデモ展開になってしまった。とはいえ『包丁が必ず入った福袋』のメインはあくまでも包丁だ。包丁いらなかった、というオチは誰もが望むところではないだろう。

それでは覚悟を決めて包丁を握り、基本の『小口切り』にチャレンジすることにする。うっかり指を切らぬよう、まな板はキッチリ水平な場所に置いて。すると……


ぉぉぉぉおおおっ……!



悪魔のような切れ味!!!!!!!!



苦手な『みじん切り』も……



あっという間に出来上がっていく〜!


包丁はまな板ごと切り落としそうなほど鋭く、そのあまりの切れっぷりに私の手はブルブルと震えるのだった。マジで取り扱いに注意しないと大変なことになるが、「ちょうど包丁が欲しかった」という人にはこの福袋、かなり”買い” なのではないだろうか。

また貝印では包丁以外にも『フライパンが必ず入った福袋』『中身の見える福袋』などを発売しており、2020年12月28日時点ではまだ購入可能だ。キッチン用品を一新するチャンス!

参考リンク:貝印公式サイト
Report:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.
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