この広い宇宙に比べたら、自分の存在はなんてちっぽけなんだ。そう思ったことはないだろうか? でもたぶんだけど、それとまったく同じことを、あなたは近所にある「伝説のすた丼屋」に行っても思うはずである。そう、今あの店には宇宙が広がっている。
「すた丼屋」は本日2020年12月1日、2種類のホルモンと牛カルビを使用した3つの新メニューを発売した。なかでも私(あひるねこ)が特に気になったのが、『ギャラクシーすたみなホルモン丼』という名前からして知能の低そうな一品だ。これを食べればきっと、宇宙を感じられるはずである。
・すた丼の新商品
今回、期間限定で発売されたのは『すたみな “極” ホルモン丼(税込980円)』『唐揚げ合盛り “極” ホルモン丼(税込1180円)』、そして『ギャラクシーすたみなホルモン丼(税込1380円)』の3商品。
字面だけ見てもワケが分からないが、どうやら件の『ギャラクシーすたみなホルモン丼』は通常のホルモン丼と比べ、総肉量が約1.7倍に増量されているらしい。マジかよ、そいつは宇宙規模だな。そこで宇宙を感じるべく注文してみたところ……
目の前に宇宙が広がった。
……いる。大量の青ネギの下で、おびただしい数の肉類がうごめいているのがハッキリと分かった。加えて、この吹き付けるような圧巻のニンニクスメルはどうだ? もはや嫌がらせの領域である。これはどうやってもソーシャルディスタンス不可避。百合子もニッコリ。
「すた丼屋」によると、新メニューには牛小腸の「大とろホルモン」と豚小腸の「やみつきジャンキーホルモン」、そして牛カルビの3種類の肉が使用されているという。ただ個人的には、もう見た目的にも何がどこの肉とか言ってる場合じゃねえというか、とにかく今は眼前の肉を片付けることに集中したいところだ。
・味もインパクト特大
あとこれは毎度のことなのだが、尋常ではなくニンニクが効きまくった特製焼肉ダレがどこまでも濃厚なせいで、結果ご飯がチェイサーみたいな雰囲気になっていて震える。ガソリン代わりに車に入れたとしても15メートルくらいなら走るんじゃないか? それくらい強烈である。
でも、これはこれで間違いなくウマいんだよな。特に「大とろホルモン」がホルモン屋くらいぷりぷり肉厚で、噛みしめると脂の旨みをこれでもかと味わえるのだ。まるで体中にエネルギーが注入されていくかのよう。元気100倍ホルモンマン! ただし……
どこまで食っても景色が変わらん。
・減らない
いやここさっき通っただろ! また同じ場所に戻って来てるじゃねーか!! 気分転換に卵を投入したところでやはり状況は変わらず。総肉量1.7倍という名のボディブローが、ここに来てじわじわと効いてきた形である。マジかよこの肉……増殖してないか?
さらにヤバいことに、先ほど絶賛したマキシマム ザ ホルモンさんですが、あろうことか片栗粉をまぶして油で揚げてあります。脂を油で揚げるなと言いたい。これにより旨みがギュッと凝縮され柔らかになるものの、同時に1発1発の重みが格段に増してしまうのだ。こんなん大量に食えんぜよ。35歳やぞ。
・スケールが宇宙
しかし、そんなことお構いなしに自己増殖を続ける(※イメージです)肉とホルモンと肉。その光景は私に超巨大な銀河団の姿を連想させた。まさにギャラクシー。銀河の星のごときホルモンの集合体をブラックホールのように飲み干さんと私も努めたが、逆に飲み込まれ、結果、宇宙の塵(ちり)となり果てたでござる。
食べ応え満点というか、むしろ食べ応えしかない『ギャラクシーすたみなホルモン丼』。この銀河を口にした時、キミは知るだろう。あまりにも矮小な己の存在を。この宇宙の広大さを。神秘を。そして油で揚げたホルモンの破壊力を。これから2日間寝ずに働きますみたいな人に、ぜひオススメしたい一品であった。やっぱ銀河ってデケぇわ。