今年もこの時期がやってきた。この光景を見ると「夏真っ盛りだなぁ~」と思う、奈良県民である。察しの良い読者はお気付きのことだろう。鹿がうじゃうじゃと一堂に会する “鹿だまり” の話だ。
2019年の様子も当サイトでお伝えしたが、2020年はいかがなものかと見に行ってみることにした。するとどうしたことだろう。昨年より、鹿の数が少ない……!?
・気になる鹿の数
2019年は7月から8月にかけて、数度にわたり鹿だまりの様子を確認しに行った記者。最後に足を運んだのは8月12日のことと記録している。2020年は8月17日に同じ場所、ほぼ同じ時刻に観察。例年より、見に行く時期が遅かったことは遅かった。
気温については2019年の8月12日の最高気温は33.9度、最低気温が26.2度。2020年は8月17日の最高気温が37.1度、最低気温が26度。あらゆる条件が違うので一概に言えないことは承知している。
しているのだが「なんだか例年より数が少なくないかい……?」明らかに鹿が密集していないスペースもあり、一部以外は鹿の姿はまばらである。実際に数えてみたところ、216頭。昨年の記者は、623頭の鹿を確認した。つまり今年は半分もいない、ということになるだろう。
2020年は鹿の行動範囲が広がっていることなどもあり、集まりが悪いのではないか。そんなことを考えた記者は、鹿の愛護会に確認してみることにした。快く答えてくださった、会の担当者によると……
こちらで鹿だまりと呼ばれるエリアにいる鹿の数を把握している訳ではないので、よくわかりません。自然現象なのでなんとも言えないかと思います。
とのことである。
・詳しいことはわからず
「コロナ禍を受け、空気を読んだ鹿が密を避けてるのでは……」というのはさすがに冗談だが、何か理由があって鹿の数が変動しているのではないかと考えた記者。しかし残念ながら、詳しいことはわからなかった。
そもそも奈良公園の鹿がなぜ鹿だまりを作るのかも不明であり、愛護会の方が言うように動物の自然現象と考えられる。加えて彼らにも、その日の体調や気温など、色いろと事情があることだろう。この適当なデータだけでは、なんとも言えないことは確かだ。
ここは、長期戦を覚悟することにしよう。いつしか鹿だまりの謎を解明すべく、来年以降も日付や時間、場所などを均一にして観察してみたいと考えている。読者のみなさんも “鹿だまり” について、お気付きのことがあれば是非とも教えてくれよな!
Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.
▼今年も密集していたことはしていたが……
▼一部空きスペースが目立つ
▼この子はセルフソーシャルディスタンス。コンクリの上暑くない?
▼毎年思うのだが、水の中に入ったほうが気持ち良いんじゃなかろうか……
▼今年も共に夏を乗り切ろう!