子供から大人まで、みんな大好き森永チョコボール。金のエンゼル1枚か、銀のエンゼル5枚を集めてもらえる「おもちゃのカンヅメ」に誰もが1度は憧れたことがあるハズだ。銀のエンゼルはまあまあ出るけど、金のエンゼルって本ッ当に出ないよね……。
それはどうでもいいとして、2020年6月、その森永チョコボールから謎の商品が発売された。その名も『チョコボールのなかみ』──。ちょっと何を言ってるかわからないが、とりあえず『チョコボールのなかみ』を食べてみたので、ありのままの感想をお伝えしよう。
・味は2種類
2020年6月9日より全国のコンビニと駅売店で先行発売となったチョコボールのなかみ。価格は税込み108円で「うましお味」と「塩キャラメル味」の2種類が展開されている。
さて、森永チョコボールがウマい理由の1つが「なかみ」だということは、おそらく多くの人がお気付きのことだろう。中心から「ピーナツ・クリスプ・チョコレート」の3重層は、まさに電光石火のトリプルプレー。心地よい歯応えとナッツの香ばしさ、そしてチョコレートの甘さが織りなす3段階構造こそ森永チョコボールの命なのだ。
好みの問題はあるにせよ、クリスプがないキャラメル味は、森永チョコボールであって森永チョコボールではないと言っても過言ではあるまい。普段はあまり目立たないものの、なかみが森永チョコボールに欠かせない存在であることに異論はないハズだ。
だがしかし……。
確かに重要な「なかみ」ではあるが、正直チョコレートほどの華は無い。残酷なようだが、アイドルグループに例えるならやはりセンターはチョコレートなのだ。どれだけ実力があっても「なかみ」は結局のところ “縁の下の力持ち” ではなかろうか?
・ソロ活動できるのか?
なかみが「いつか自分もセンターに立ちたい」と願うことは構わない。いつもチヤホヤされているチョコレートに思うところもあったのだろう。だがしかし、お前はチョコあっての「なかみ」なのだ。どうして周りの大人が止めなかった? 森永の責任は極めて大きい。
とはいえ、すでにソロデビューしてしまったのだから確かめてみるより仕方ないだろう。なかみ自身にも、本来の役割を自覚させるいい機会かもしれない。最終的に「雨降って地固まる」になり、森永チョコボールのさらなる進化に繋がればいいワケだ。
というわけで、購入した『チョコボールのなかみ』を食べてみることに。いいか、俺は森永チョコボールを愛している。だからこそウソは言わん。もしかしたらお前はショックを受けるかもしれないが、それも愛あればこそ。「うましお味」を食べてみると……。
……。
…………。
単なる豆菓子やん。
……な? そうだったでしょ? やっぱり思った通りでしたよ。なかみはなかみ、決して美味しくないワケではないが、チョコレートがないとシンプルにただの豆菓子である。これは売れない。いくら実力があったとしても、悲しいほど華が無さすぎるのだ。ソロデビューはハッキリ言って大失敗である。
・うましお味は残念な結果に
ところが、念のために味見した「塩キャラメル味」はぶっちゃけかなりの秀作であった。なかみの表面にキャラメル味が付いているので、厳密に言えばチョコと同じく “まとっている状態” なのだが、キャラメルの程よい甘さとなかみのコンビネーションはチョコボールに匹敵するウマさだ。
結局のところ、なかみはやはりなかみ──。誰かに包まれて初めてそのポテンシャルが発揮されると確認できた。気が済んだか、なかみ? もうソロデビューしたいとか言うんじゃないぞ? するとしても塩キャラメルみたいに誰か連れて来いよ? 森永チョコボールにはお前が必要なんだ。大丈夫、きっとみんなお前の偉大さに気付いているから。
というわけで、うましお味はただの豆菓子、塩キャラメル味はなかなかウマかったことから、本当の意味での中身のソロ活動は厳しいと感じた次第だ。購入するなら迷うことなく「塩キャラメル味」がオススメ。もしくはいつも通り、森永チョコボールを買ってくれ。
参考リンク:森永チョコボール
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.