どんなジャンルでも、何かをアレンジするには一定の技術が必要である。歌にしろ絵にしろ、そこそこ上手いからアレンジが出来るのであって、技術のない人間にはできない芸当だ。むしろ、素人が下手にアレンジに手を出そうものなら大怪我に繋がりかねない。一般的に、アレンジとはそういうものだろう。

しかしながら、これから紹介するものは例外と言っていい。つまり、ド素人でも手を出せる。必要な技術といったら、料理を器に移すこととチーズを散らすくらいだろうか。めちゃくちゃ簡単でありながら、見た目が大きく変化するために、なんだか “デキる人間の気分” が味わえる。そういう意味で、万人を幸福にするアレンジと言っていいかもしれない。

・すき家公式レシピ

本記事で取り上げるレシピは、牛丼チェーンの「すき家」が公開している。公式サイトで紹介されているレシピは3つで(2020年5月8日時点)、すき家だけにどれも牛丼を使ったアレンジだ。

その中から、今回取り上げるのは『とろ〜り3種のチーズ牛丼』がドリアになるというもの。……レシピを読まなくとも作り方の想像がついた人だって多いかと思うが、以下で説明していきたい。


【用意するもの(1人前)】

・すき家の「とろ~り3種のチーズ牛丼(並盛 / 500円)」
・とろけるチーズ(好きなだけ! ※公式サイトでは50g)
・パセリ(少々)


【作り方】

その1:耐熱皿に『とろ~り3種のチーズ牛丼(並盛)』を入れる。


その2:とろけるチーズをのせる。


その3:オーブントースターで焼く(公式サイトでは260度で約15分)


その4:乾燥パセリをふりかけて完成。


──このレシピにおいてハイライトと呼ぶべき工程があるとしたら、すき家の『とろ~り3種のチーズ牛丼(並盛)』を買ってくるところだろうか。つまり、近くにすき家があり、家に耐熱皿とオーブントースターがあったら誰でもできる。

なんなら、すき家じゃなくてもいい。吉野家や松屋の普通の牛丼でも、「とろけるチーズ」の量を多めにすればいいだけなので、近所に牛丼チェーンがあれば何とかなるだろう。


・公式レシピ通りじゃなくても

それから、オーブンの焼き具合は大体でいいはずだ。このあたりはトースターの機種によって加減が変わってくるだろうから、「チーズにいい感じの焼き目がついたらほぼOK」くらいのゆる〜い基準で問題ないかと思う。

あと、乾燥パセリが無いなら無いで全く構わない。私だって、記事にしなければパセリを振らずに食べていた。パセリ信者には怒られるかもしれないが、パセリとはそういうものだ。


・そのまんまの味

では、それがどんな味なのかと聞かれたら……「想像どおりの味です」と答えるのが、もっとも分かりやすいように思う。つまるところ、牛丼とドリアの味がする。

そのまんまの感想だが、裏を返すと「“ドリアのクラス” に転校してきた牛丼が、めちゃくちゃ溶け込んでいる」とは感じなかった。私の料理の腕もあるだろうが、牛丼(牛肉が染み込んだご飯)の個性が強すぎて、ドリアクラスで若干浮いている気も……というのが、正直な感想だ。

ただ、決してマズいわけではない。いつもの牛丼と違いすぎて戸惑うだけで、むしろ美味しい。作った自分で言うのもんなんだが、十分にアリである。なにより、牛肉がゴロゴロ入っているドリアはなかなかにワイルド。


ドリアと言ったらサイゼリヤの「ミラノ風ドリア」である私からしたら、具材といい全体のボリュームといい贅沢なひと皿であった。


・他の牛丼アレンジレシピも

ちなみに、すき家では他にも『キムチ牛丼を使ったキムチチャーハン』と『高菜明太マヨ牛丼を使った高菜明太マヨチャーハン』という、これ以上ないほど牛丼のポテンシャルを活かしまくったレシピを公開している。どれも簡単そうだから、料理の腕に自信がない人でも何とかなりそうだ。

ただ、「鍋を振ること自体が面倒くさくて耐えられない」って人は……上のドリアアレンジがいいだろう。「つーか、ドリアでも耐熱皿に移すのが面倒くさくて耐えられない」って人は……冷凍食品で良さげなのを探してみてくれ。

参考リンク:すき家「アレンジレシピ
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
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