昨日2020年4月27日に発売された「週刊少年ジャンプ21・22合併号」。『ボーンコレクション』という新連載が始まったくらいで、特に変わった点はないように思われる。しかし、一部の音楽ファンにとって今週号は衝撃に他ならなかった。

と言っても、連載中の漫画に何か問題があったワケではない。実は巻末の2ページで、ちょっとした事件が起きていたのである。これは……本当に少年ジャンプなのか? 手元に本誌がある人はぜひ読み返していただきたい。

・巻末ページにて

今週号の476~477ページに掲載されている『巻末解放区! WEEKLY 週ちゃん』というコーナー。少年ジャンプの巻末カレンダー型連載で、昔で言うところの『ジャンプ放送局』枠だ。ってことは読者からのハガキ投稿? と思いきや、今週号はまさかの……


シティポップ特集である。

・謎のガチっぷり

シ、シティポップ……? ジャンプで……? 教科書的な説明をすると、シティポップとは1970年代から80年代にかけてリリースされた日本の音楽ジャンルの一つ(と言っていいのか分からないが)で、ここ数年、ネットを経由した海外からの再評価により国内でも再び注目を集めている。

まあファッション誌などでも取り上げられたりするので、特にマニアックすぎるということはないのだが、今週のジャンプの何がスゴイかって、「スカート」で知られるミュージシャン・澤部渡さんを召喚して、シティポップの何たるかを知るための名盤を10枚ガチで選出してもらっているのだ。


これは例えるなら、「りぼん」や「なかよし」の特集ページに吉田類を呼んで、オススメのもつ焼き屋10店を選ばせるようなものである。「散歩の達人」かよ! 「りぼん」でやんなよ!! ジャンプは過去にドラマーやベーシストを特集したりもしているが、今回もやることがほぼ音楽誌ではないか。

・手加減なし

澤部さんも澤部さんだ。山下達郎や大滝詠一、松任谷由実あたりはまだ分かるとしても、「(((さらうんど)))」て! 「SaToA」て!! 思わずここが少年ジャンプであることを忘れてしまいそうな、まさに本気のチョイスである。この件に関し澤部さんは、自身のTwitterで以下のように語っているぞ。


「【なぜ】今出ている週刊少年ジャンプの巻末コーナーにてシティポップ縛りで10枚、選んでます。なぜ私……とも思ったのですがこんな面白そうなこと滅多にないので乗っかりました。これまでの5枚とこれからの5枚、のような形で選んでおります。異論反論数多あると思いますがどうかお手柔らかに……」


・無料公開中

『WEEKLY 週ちゃん』の公式Twitterでは該当ページがフルで公開されているので、ジャンプの本気を見たい人はぜひご一読あれ。まあシティポップだ何だと言われたところで、一般的な中学生ならポカン間違いなしだろうが、こういった意義ある企画は今後もぜひ続けてほしいものだ。応援しております。

参照元:Twitter @skirt_oh_skirt@WEEKLY_shuchan、Instagram @skirt_oh_skirt週刊少年ジャンプ
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.

▼澤部渡さんのコメント。

▼該当ページがフルで公開されている。