新型コロナウイルスが現在世界中で猛威を振るっていることは、多くの人がご存知かと思う。知らない人は、いないはずだ。これだけTVで報道されているのだから。むしろ、新型コロナのニュースばかりでウンザリしている人が多いはず、なのだが……。

もしかして、新型コロナウイルスの存在を知らない人が実は結構いるのだろうか? ──とつい思ってしまうような調査結果が発表されたので、以下で紹介したい。

・20〜40代の男女、約400人が対象

その調査は、株式会社ワークポートが20〜40代の男女(転職希望者)を対象に実施したもので、有効回答は407人。2月26日から3月4日までの期間で行われた。

ちなみに、2月26日は第14回新型コロナウイルス感染症対策本部が総理大臣官邸で開催された日であり、そこで「全国的なスポーツ、文化イベント等の中止、延期又は規模縮小等の対応を要請する」旨が発表された。つまるところ、今と同じく新型コロナウイルスの話題で持ち切りだった頃に実施された調査結果である。

前置きはこれくらいにして、その調査結果の一部をご紹介したい。まず私が気になったのは、以下の質問。


「Q:新型コロナウイルスの影響を受け、現在の勤務先(直近の勤務先)では何か対策がとられた?」


──で、その回答は……


6割ほどの人が「はい」と回答。中には「1月から」と答えた人も約10%いたそうで、早いうちから対策を講じた企業もあったことがうかがえる……が! 4割の企業がNO対策

これはもしかして、大掛かりな対策を取ってないと「はい」と答えられないのかな? と思う人だっているかもしれないが、そうじゃないのだ。「はい」と答えた人の多くが、「マスクの着用許可・義務」、「時差出勤・テレワーク」、「会議の中止やオンライン化」を挙げたという。

裏を返せば、「うちの会社はマスクの着用許可や時差出勤といった対策も取らなかった」という人が4割もいるってことになる。


次の質問へいこう。


「Q:明日の朝37.5度の熱が出たらどうするか?」


──「休む以外の選択肢あるのか?」と思いつつ回答を見ると……


約9割の人が会社を休むという意見。これはひとまず安心……と思いきや、約1割の人が「37.5度の熱が出ても通常通り出勤する」と回答している。休む人が圧倒的多数とはいえ、通常通り通勤する人が約10%もいるという現実。このアンケートでいえば約40人だ。

なぜなのか? その理由として、同調査結果では以下が紹介されている。


・なぜ37.5度の熱が出ても通常通り出勤するのか?

・「とりあえず出勤するように会社から言われているため(20代・男性・営業)」
・「37度台では「熱があります」と主張しづらい(30代・女性・事務)」
・「仕事をしないと収入がなくなるため(40代・女性・管理)」


──この回答を見て、「うん、知ってた。今の日本の働き方を見れば予想がついた」という人もいれば、当然ながら「出勤するとか信じられない(怒)」と感じる人もいるかと思う。私としては……。

何かポジティブなことを言おうと思ったが、何も浮かんで来ない。それどころか、自分のブラック企業時代がフラッシュバックして辛くなったから、このあたりで記事を終わりにさせて欲しい……。

参照元:ワークポート首相官邸
執筆:和才雄一郎