当初、本記事は「最高のサブスクお弁当サービスを銀座で発見した」となる予定だった。それはまさに最高という言葉がふさわしい味。ビュッフェで好きなものを詰められて、ボリュームは申し分ない。にもかかわらず、値段は安いのだ。

味よし・ボリュームよし・価格よしの三拍子が揃っているのだから、紹介するのはもはや義務。実際にお弁当を食べてそう確信した私は、翌営業日にお店に出向き、記事にさせて欲しい旨をスタッフに伝えた。

するとお店のスタッフは快諾してくれたので、私は記事の執筆を開始。店内の撮影も済ませ、もう少しで公開できるところで……! 

お察しの通りである。新型コロナウイルスの影響で、お店が営業自粛を発表。私が最高だと感じたお弁当のサブスクサービスも、一端中止になってしまったのである。


・中止の背景

ここでお店の人に営業自粛の背景を聞くと、「新型コロナウイルス感染症対策本部」での安倍首相の発言が大きなきっかけになったようだ。どのような内容かというと……


「スポーツジムやビュッフェスタイルの会食など、換気が悪く、密集した場所や不特定多数の人が接触するおそれが高い場所では、感染を拡大させるリスクが考えられるため、このような空間に集団で集まることを避けてください」


──そのお店(グランイート銀座)は「農家直営のビュッフェダイニング」をうたっており、安倍首相が挙げた「ビュッフェスタイルの会食」にモロに当てはまってしまう。ゆえに、苦渋の決断を下したようだ。


また、お店の人によると……


「今後、新型コロナウイルスの影響がさらに酷くなることも想定されます。その時になってからお店を閉めるよりも、いま勇気をもって早めに閉めた方がいいのではないかと判断しました」


──とのこと。ちなみに、あくまでも一時的な営業自粛であって、お店を閉めるわけではない。お弁当のサブスクサービスも一端中止となるが、営業再開に併せて復活するという。

また、再開時期は今のところ4月上旬を目処にしているようだが、新型コロナの影響がどうなるか分からないこともあって、「詳しい日にちはまだ未定」らしい。


・すでにサブスクに申し込んだ人は?

では、すでにサブスクのお弁当サービスに申し込んだ人はどうなるのだろう? そのあたりのことも聞いてみたら……

「サブスクに申し込んでくれた人には、いま当店の方から電話してまして、有効期間を延ばさせてもらえないかとお話しています。たとえば、サブスクの有効期限があと20日間残っている人は、営業が再開してお店に来てくれた日から20日間という形で調整させてもらえればと考えております」

つまるところ、お客さんは絶対に損しない形にしてくれるようだ。それにしても、お客さん1人1人電話するだけでも大変。それより何より、お店の営業自粛によってどれだけの損害を受けるのかを考えたら……なんと言っていいか分からない。


・最後に

私に出来ることといったらお店の再開を待つことくらいだが、同じように「復活したら行ってみたい!」と思っている人もいるのではないだろうか。そんな読者のために、本来掲載する予定だった記事の一部を最後に紹介して終わりにしたい。

なお、復活後に価格はちょっと変わってしまうようなので、値段に関しては以下の通りではない。ただ、お弁当を食べた率直な感想を記載しているぞ。というわけで、どうぞ〜。


「ついに……ついに見つけてしまった! 美味さ・ボリューム・安さの三拍子揃ったお弁当(ランチボックス)を。それも銀座という土地で。誰が想像しただろうか? こんなサービスが銀座にあることを……!

味が美味いことは想像できたとしても、1食あたり約250円!? 吉野家の牛丼(並)より安いじゃないか。それでいて、このボリューム。弁当箱のサイズはお重くらいあるぞ。これを持って電車に乗ってたら、「この人いまから1人で花見するのかな?」と思われても仕方がないサイズ感である

ちなみに、そのお弁当は先着50名限定で月額4980円。今はやりのサブスクってやつだ。平日のランチのみ限定だが、ひと月の平日が20日としたら1食あたり大体250円。まぁ毎日通わないと1食あたり250円にはならないが、私は250円になるだろう。なぜなら、マジのマジで最高だからだ」


参考リンク:グランイート銀座、首相官邸「新型コロナウイルス対策本部」
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.