2023年5月に「5類感染症」に移行した『新型コロナウイルス感染症』。あれから10ヶ月が経過して、今では日常の生活が戻ったと言っても差し支えない世の中になったのではないだろうか?

あの2020年5月に発令された初めての緊急事態宣言時が、まるで私(耕平)の中で昔のことのように風化されつつある……と思ったら、昨年末に初めてのコロナにかかってしまった。

自分には無縁だと思っていたコロナ。まさかそれが壮絶な経験となるとは知るよしもなかった……。

・診察してもらえない…

去る12月のある日。いつも通り、私は会社に出勤し仕事に勤しんでいた。始業時間の9時から1時間後、何やら頭がボーッとする。この時点で、自分の様子がいつもと違うのは容易にわかった。

徐々に熱が上がってくる感じがして、この時点で「やっちまったな」と思った。というのも、この時期はインフルエンザが社内でも流行っていて、私の周りでも数人が療養中。とうとう自分にも来たな……という感じだった。

その後、上司に容体が悪いことを伝えて病院に行くも、容体を伝えたところコロナやインフルエンザが疑われる症状の場合、予約が無いと受け入れてくれないとのこと。

熱は徐々に上がってくる感じがあり、ヘロヘロになりながら5件病院を回るも、全て受け入れてもらえず……。


とりあえず、その辺のベンチで休んで1時間以内に予約できる病院を探す。徒歩10分以内の病院を全て検索したところ、ようやく1軒だけ発見。

病院に到着して体温を測ると、案の定、体温計は39度オーバーを表示している。ただし12時間以上経たないと、ハッキリした検査結果が出ないという。会社の方は感染症の疑いがあるということで、早退し自宅で療養していた。


・「コロナだね」

翌日、家の近所にある内科を受診。前日に電話したところ、感染症の疑いがある患者も受け入れてくれるという。ひと通り、問診をして検査をしたところ……

「ああ、コロナだね」


と、医者の先生から告げられた。インフルエンザかコロナのどちらかだな……と覚悟はしていたが、いざ自分の身に降りかかると、多少なりともショックである。

そして年末の繁忙期に会社に迷惑をかけてしまうことが、何よりも忍びない……ものの、無理して出勤する状況ではないので診断書を発行してもらう。


ただ、この時は高熱以外の症状はなく、解熱と喉の炎症を抑える薬も処方されていたので、苦しいという感情はそこまでなかった。


食事も普通に摂れていたし、熱さえ下がってしまえば後は自宅で安静にしていれば余裕かも? なんて思っていた。実際、熱は38度前半を推移している。


ここまでが発熱してから、2日目までの出来事。そして翌日、ここから地獄のような苦しみを味わうこととなる……。


・突然焼けるような喉の痛みが襲う

2日目も終わり就寝して、3日目に差し掛かった夜中、なぜか突然目覚めてしまった。起きた瞬間、何か喉に違和感がある。唾を飲み込むと、とんでもなく喉が痛い。

この痛みには覚えがある。何年か前に「急性扁桃炎」を患ったときと同じ痛みだ。それでも薬があるので飲むことで多少痛みは和らいだが、その夜は寝ることができず朝を迎えた。


そして、体温を測ってみると……

上がってるやん。


3日目の朝にして、1番最悪のコンディションだ。薬を飲んでも喉の痛みがとにかく改善しない。自然に出てくる唾を飲み込むのも毎回覚悟が伴う。それが5分以内に1度訪れる。

もっと酷いのは、咳が出たとき。これはマジで想像を超える痛みだ。今までと比べ物にならないくらいの地獄の中、何とか近くに住む友人に頼み、最低限の食料品を買いに行ってもらった。


この状態で口に入れられるのは、のど飴とゼリーだけ。のど飴を1粒舐め切るには、かなりの気合いが必要だった。が、何もしなくても沸き出てくる唾を飲み込むたびに激痛を味わうので、痛みに慣れるために何とか舐め続けた。

そして3日目の夜は、まったく眠れず……熱は38度台に下がったものの、喉の痛みは変わらない。その状況は4日目も同じだった。


・絶望

そして5日目を迎えた朝、熱は37度前半まで下がる。


ただ喉の痛みは一向に引かず、とうとう薬が無くなった。そこで喉の炎症を抑える薬だけはもらおうと、朝イチで病院に行くことを決意。

病院は徒歩で行ける範囲だったので、マスクを2重にしたうえで人通りが少ない道を選んで移動。何とか病院に到着したが、そこには信じられない案内が……

きゅ……休診???


この病院は開業医の先生が一人でやっている。休診の理由は定かではないが時期から推測するに、もしかしたら私がコロナを移してしまったのか……?

ともあれ、他の病院でコロナ患者をすぐに受け付けてくれるわけもなく、完全に薬を処方してもらう道は閉ざされてしまった。

絶望の中、帰宅して気合いでのど飴を舐めながら痛みを堪えていると、2日間まともに寝られなかったせいか、急に強烈な睡魔が襲ってきて、気がついたら2時間ほど眠っていた。


2時間といえど寝不足の状態だったので、頭が多少スッキリしている……と思っていたら、体に大きな異変を感じた。なんと喉の痛みが、極端に軽減しているのだ。


そして体温を測ってみると、37度ピッタリ。


「本当かよ?」と思い何度も測ったが、この結果は変わらなかった。その後は嘘みたいに、その日のうちに喉の痛みは無くなり、熱も再発することはなかった。

あれだけ苦しかった症状が、半日も経たずにほぼ通常の状態に戻る……こんなに健康がありがたいと思ったことは、昨年の大事故以来だった。



──以上が、私の身に降りかかったコロナ体験記である。世間では5類になったといえど、もう二度とこんな苦しみを味わいたくないので、私は今でもアルコール消毒による手洗い、毎日のうがいは欠かさずしている。

こういった流行り病は、気がついたら感染していることが多いのでまだまだ油断できない。ということで、読者の皆さんも十分気をつけてほしいと思う。

執筆:耕平 
Photo:RocketNews24.