この3月に一人娘が乳児保育園の卒園を迎える──。
どうも、みなさんこんにちは、こんばんは、ロケットニュース24のP.K.サンジュンです。時の流れは早いもの……なんてことは当然わかっていましたが、娘が生まれてからは俄然そのスピードが加速している気がします。「光陰矢の如し」と言いますが、矢どころかミサイルくらいはありますよね。
さて、我が愛娘がこの3月に、生後8カ月からお世話になっている乳児保育園を卒園します。いよいよ4月からは保育園に入園するのですが、つい先日初めて「保育参加」なるイベントが催されました。約2時間半の「保育参加」を終えて、私が感じたこととは──。
・初めての保育参加
「保育参加」とは、その名の通り親が保育園の保育に参加する行事のこと。娘がいまの保育園でお世話になり3年が経とうとしていますが「娘が普段どのように過ごしているのか?」「どんな遊びをしているのか?」……などを生見学する機会は、運動会などを除きこれまでありませんでした。
保育参加は朝からお昼寝前までの約2時間半。期間中は毎日2人の親御さんが保育参加に出席します。娘の通う保育園の「保育参加」で一点だけ特徴的なのは「ただ見学する」だけではなく「先生たちと同じように子供たちの面倒を見る」ということ。まさに「保育参加」なのです。
実は私より一足先に妻が「保育参加」を終えていたのですが、妻からはただ一言「凄まじいよ……」とだけ聞かされていました。……わかります。娘1人でもとんでもないエネルギーなのに、それが約20人分になったらそりゃ凄まじいに決まっているでしょう。だがしかし、結論から言えば子供たちのエネルギーは20倍どころではありませんでした。
・あっという間に
迎えた当日。私は勇んで保育園に向かいました。普段は連絡帳や先生から「娘がどう保育園で過ごしているか?」の情報は得ていますが、やはり自分の目で確かめられることは非常に嬉しいです。さあ、教室に入っていった娘は何をしているのかな? どこにいるのかな?
……なんて思っていたのも束の間、気付けば私は子供たちに四方を囲まれていました。「〇〇ちゃんパパー!」と叫びながら、私の足にしがみついている子もいれば、手を引っ張って自分の遊び場へ連れていってくれる子もいます。まさに「熱烈歓迎」──。初来日したビートルズだって、ここまで熱狂的な歓迎はされなかったことでしょう。
娘は娘でブロックで遊んでおり、あまり私を気に掛ける様子はありません。たまに目が合うとニヤっとするくらいで、1人楽しく過ごしているようです。その間、私の膝の上にはお友達が陣取り、本を読んでくれとリクエストする男の子が来たり、また鼻水を垂らした子供たちの “鼻水拭き取り係” と化していました。……まだ、開始10分です。
・大「俺フィーバー」続く
その後、整列した子供たちの前で自己紹介を済ませ、この日の午前中のメインイベント「お散歩」に同行することに。この時も私は大人気で公園に移動する間、片方の手は娘、そしてもう片方の手を何人かのお友達が争奪戦を繰り広げていました。こんなおっさんに……申し訳ない。
んでもって、公園に到着しても「俺フィーバー」は果てしなく続きました。娘は拾ってきた灰色のBB弾をダンゴムシと勘違いし「起きてー!」「起きないねぇ?」と繰り返し、お友達たちもつられて「起きてー!」と合唱が始まりました。非常に微笑ましいです。
公園で一通り遊んだ後、行き道は私と手を繋いでいた子が帰り道は手を繋げず涙を流し、またある子は「ここ〇〇ちゃんのおうちー!」とご丁寧に教えてくれました。子供たちが黙ることは1秒もありません。聖徳太子でも戸惑うレベルで四方八方から声をかけられ続けました。
保育園に戻った後は、お昼ご飯の時間。家だとまあまあワガママな娘が、保育園では1人でしっかり食事をしている様子に感動しつつ、約2時間半の保育参加は終了しました。妻が保育参加した際は帰り際に泣き散らかしたという娘も、この日は口をグッと固く結び耐え忍んでいました。成長したな、我が愛娘よ──。
・保育参加を終えて
初めての「保育参加」を終え、私の心にはある感情が湧き出てきました。普段は垣間見えない娘の姿を見られた喜びもそうですが、その数百倍「先生たちへの感謝の念」が湧いてきたのです。
ありがてぇ……! 本ッ当にありがてぇ……!!
先に触れたように、この日の私は大フィーバーしていました。……んが、それは先生たちも同じ。さらに言えば、ただなんとなく参加した私とは違い、先生たちは「子供たちに何かないか?」と常に細心の注意を払っているのです。
お散歩の際には、子供たちを絶対に車道側に立たせぬようポジショニングし、公園に行けば全方向に注意を払い続ける。また、お食事の際には食べるのが早い子と遅い子、さらには苦手な食べ物がある子をフォローしていた先生たち。その姿にただただ頭が下がりました。
もちろん、先生たちには普段から感謝の念は持っていました。……んが、現場の様子を知ってしまった今となっては、その感謝の気持ちは1万倍くらいになっています。言葉にするとたったの3年間ですが、1000日近くこうして娘を見守っていただいたかと思うと「ありがとうございます」と何度繰り返しても足りません。
もしかしたら私がそうだったように、娘の記憶にこの3年間は残らないかもしれません。ただ、私と妻は先生方が娘にしてくれたことを生涯忘れません。そして記憶には残らなくても、先生方が注いでくださった愛情は娘の中で生きていくことでしょう。ありがてぇ……! 本ッ当にありがてぇ……!!
こうして初めての「保育参加」は、娘のことよりも「先生たちへの感謝の気持ち」を持って終了となりました。先生たちは20人の子供を相手にしているワケではありません。20人分の子供たちが化学反応した凄まじいエネルギーと相対しているのです。正直、私なら3日でハゲ尽くすことでしょう。
先生方に改めて感謝します。3年間、本当にありがとうございました──。
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.