オギャーと生まれたその日から、女は女なのかもしれない。3歳の娘を持つ私、P.K.サンジュンは最近つくづくそう思う。かねてから折に触れ「女の子はマセるのが早いよ」とか「子供とはいえ女を出してくるよ」と聞いていたが、それもあながち間違いではないのだろう。

とはいえまだ3歳。幼児は幼児であり、普段はとことん無邪気なのだが、それでも一撃で私をメロメロにする魔性のテクニックを時折繰り出してくる。今回は、中でも特に印象的だったモテテクニックを3つご紹介しよう。

・もう会話が可能

3歳になった我が家のレイちゃんは0歳の頃から乳児保育園に通っている。そのせいか、しゃべりの方はかなり達者で、今では普通に会話も成り立つ。もちろん大人ほどのボキャブラリーはないものの、1年前とは比べ物にならないほどコミュニケーションが取れるようになった。


それと比例するように繰り出される数々のいい女テクニック。そう、以下でご紹介するテクニックを「3歳の女の子」ではなく、峰不二子や壇蜜さんなどの「いい女」に置きかえて想像してみて欲しい。きっとあなたも一撃でハートを撃ち抜かれてしまうハズだ。

・テク1: ソファに座っていると

ソファに座り、ディズニーやらプリキュアやらのテレビを観ているレイちゃんと、そこを通りかかる私。「プリンセス好きなの?」「プリキュア観てるの?」などと声をかけつつ、つっ立って画面を観ている私にレイちゃんはこう言った。


「ねえ、レイちゃんの隣空いてるけど?」


こんなセリフ、いい女にしか口にできない。例えばバーでいい女に「ねえ、となり空いているけど?」なんて言われたら……ねぇ、あなた? レイちゃん……末恐ろしいコ。


・テク2: 荒っぽい揺さぶり

週に1度だけの保育園のお迎えに行った日のこと。自転車の後部座席にレイちゃんを乗せ、家路につく最中での会話である。「今日は保育園で誰と遊んだのー? お父ちゃんに教えてー」と聞くと、私の背中に向けてレイちゃんはこう言った。


「今日は〇〇くんとチューしちゃった。でもそんなことあるハズないよね」


……! ……ど、どっち? その後、私が「〇〇くんとチューしたの?」「したか、してないかだけ教えて!」などと問いただしても、完璧に無視を決め込む我が愛娘。時として荒っぽいまでのパワープレイで揺さぶりをかけて来るなんて、いい女にしか許されない。


・テク3: 突然の……!

レイちゃんを寝かし付けているときのこと。なかなか寝てくれないレイちゃんから「レイちゃんと手の大きさ比べてみよう」と提案があった。手のひらと手のひらを合わせると「父ちゃんの方が大きいね」とレイちゃん。足と足をくっつけても同様だ。

その流れでおでことおでこをくっつけると「同じくらいだね」とレイちゃん。それが頬と頬、鼻と鼻となり、そして突然のキス──


惚れてまうやろォォォオオオオオオオ!


こんなスマートなキスの仕方あります? こんな甘いキスシーンは長い少女漫画の歴史の中でも登場しなかったハズだ。何度で言うが、我が娘は3歳。だがテクニックは完全にイイ女そのものである。


ちなみに、今年のクリスマスはサンタさんから「アナと雪の女王のお化粧セット」をもらうそうだ。たぶん大丈夫だ、レイちゃん。きっと「アナと雪の女王のお化粧セット」がもらえるよ。なぜならサンタさんはレイちゃんにメロメロだからね──。

執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼つい先日、七五三でした。