いまから20年前、ここまでアメコミのスーパーヒーローたちが日本で人気を博すと予想した人がどれだけいるだろう? アイアンマン、ハルク、キャプテン・アメリカ……。今では誰もがあたり前のように知っているが、当時はせいぜいバットマン、スーパーマン、スパイダーマンくらいしか知られていなかった。

それを思うと高校生の頃、渋谷の「まんがの森」で輸入コミックをコツコツ買い集めていた(英語読めないのに!)記者としては胸が熱くなるものがあるが、せっかくならばDC作品もみなさんにご覧になっていただきたい。特に2017年公開の「ワンダーウーマン」は、DCユニバースの入り口としては最高だ。

・「DCEU」とは?

マーベル作品にハマった人ならば、もう当然のように「MCU」のことを理解していることだろう。MCUとは「マーベル・シネマティック・ユニバース」の略称で、同じ世界観を共有するマーベルの映画、テレビ作品シリーズのことである。要するに、ブラック・ウィドウとソーは繋がっている、というヤツだ。

DCでそれにあたるのが「DCEU」で、こちらは「DC・エクステンデッド・ユニバース」の略称となっている。2013年公開の「マン・オブ・スティール」を皮切りにこれまで7作品が公開されているが、ハッキリ言って日本での人気は高くない。


・秀逸な作品もあり

実はどの作品も一定のクオリティを保っており、特に「ワンダーウーマン」と「アクアマン」は文句なしに最高だ。ただ一方で「スーサイド・スクワッド」は、最後まで観るのが苦痛なほどの駄作(※あくまで個人の見解です)で、DCEUがコケた一因ではあるのだろう。

とはいえ、記者は今後日本でも「DCEU」がブレイクする可能性が高いとみている。理由は大きく2つ、先述したように「実は作品がおもしろい」こと、そして何より「ワンダーウーマンの存在があまりにも鮮烈だから」だ。

ワンダーウーマンのキャラ設定を簡単に説明すると「女神」で、マーベルで例えるならばソーに近い。当然、DCの中でも規格外の強さを誇っており、現在のDCEUの中では文句なしの中心人物。野球で言うところの「4番でエース」と思って間違いない。


・ロバート・ダウニー・jr級のハマり役

素晴らしいのはワンダーウーマンを演じる「ガル・ガドット」が役にハマりにハマっていること。これはアイアンマンを演じたロバート・ダウニー・jrと同じレベルで、彼女以外のワンダーウーマンは想像できない。それくらいハマりまくっている。

今後のDCEUはワンダーウーマンが中心となって展開されるが、その最新作が2020年6月に公開される『ワンダーウーマン1984』だ。内容についてはあえて触れないが、傑作だった前作を彷彿させる内容で、否が応でも期待値は上がっていく。


ちなみに、ワンダーウーマンは「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」と「ジャスティス・リーグ」にも出演しているが、ハッキリ言ってバットマンやスーパーマンを遥かに凌ぐ存在感を放っている。真面目に「4番でエース」であり、DCEU版のアイアンマンなのだ。

というわけで、もしあなたが「DCねぇ~?」と思っているならば、まずは「ワンダーウーマン」をオススメしたい。観ればハマること間違いなし、あとは先述したワンダーウーマンが出演する作品をチェックしてから「アクアマン」まで押さえておこう。「スーサイド・スクワッド」は……いや、何でもない。

参考リンク:YouTube
執筆:P.K.サンジュン
Photo:(c) 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (c) DC Comics

▼「ワンダーウーマン 1984」の予告編はこちら。ダイアナ姉さん、本当に素敵。シバかれたい。