こんなことは言いたくないが、もらってもあまり嬉しくないご当地みやげは実際に……ある。名前は挙げないが、食べてみても「まあそこそこ」というくらいのおみやげは実に多く、そうしたおみやげはいつまでも残ってしまうものだ。

その一方で、北海道の白い恋人、福岡県の博多通りもん、そして東京都の東京ばな奈……などの “ガチみやげ” も存在する。あなたはご存じだろうか? それらに匹敵する広島県のガチみやげ『生もみじ』のことを──。

・もみじまんじゅうも美味しいが

広島県の大定番みやげと言えば、ご存じ「もみじまんじゅう」だ。誤解を恐れずに言うならば、もみじまんじゅう自体は大変おいしい。おいしいのだが、おみやげにはあまり向いていないスイーツだと個人的には思う。

というのも、出来立てのもみじまんじゅうは “しっとり感” がハンパなく、それこそいくらでも食べられるが、時間の経過とともにパサつきが発生し、お茶なしではいささかキツい。これはもみじまんじゅうに限らず、人形焼系の焼き菓子の宿命と言えるだろう。

だがしかし、今回ご紹介する『生もみじ』はパサつき感ZERO。『生もみじ』は昭和26年創業の広島県の老舗菓子メーカー「にしき堂」のオリジナル商品で、デパートはもちろんのこと空港や駅など、広島県の至るところで販売されている。

・何が生なのか?

では『生もみじ』とは一体なにが “生” なのか? 答えは非常にシンプル。生地に広島県産の餅粉と米粉を使用していることで、皮がモチモチしっとりとした食感になっているのだ。ズバリ『生もみじ』とは、皮がモチモチしたもみじまんじゅうである。

その完成度とウマさは、冒頭でお伝えした白い恋人などと同レベルで、あんこ系のみやげならば、伊勢の「赤福」と双璧を成すと個人的には考えている。配りやすさを考慮すれば、赤福をも凌ぐ「国内最強あんこ系みやげ」ではなかろうか?

生もみじを知ってから5年くらいになるが、以来広島に出かけたらおみやげは『生もみじ』と決まっている。1個130円。こしあん、つぶあん、抹茶あんと3種類の味があり、生もみじに関しては「こしあん」が俄然オススメだ。普段は絶対的つぶあん派の記者が言うのだから間違いない。

・もっと知られていいポテンシャルの高さ

今回は「こんなに美味しいのに知名度が低すぎてやるせない」という思いから、筆を執った次第である。なお、生もみじをおみやげで渡した全員が「これはウマい」「ガチですね」「知らなかったけどかなり上位」などと、話していたことを記述しておこう。

とにもかくにも、広島みやげで『生もみじ』を外すことはあり得ない。それほどのウマさだから、広島にお出かけの際は『生もみじ』をお忘れのないように。また、広島に縁がない人は にしき堂のホームページで通販をチェックしてみよう。

参考リンク:にしき堂
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼生もみじはガチだ。