「飲んで~飲んで~飲まれて~飲んでぇぇぇぇ~♪」大人になると多くの人が仕事や育児に追われ、1日の内でホッとできる瞬間は、わずかしかないことだろう。毎日疲れるよねえ~。記者のリフレッシュ方法は、酒を飲むこと。これで大概のことは解決する。

つまりはまあ、そこそこに飲兵衛であると言えるだろう。しかし先日、そんな飲兵衛にとって背筋がスッと寒くなる建物に遭遇してしまった。その名も『禁酒会館』という。強制的に酒をやめさせられてしまう、施設か何かなのだろうか。ガクブルしながら、後学のため潜入してみた結果……

・岡山の後楽園近くにある「禁酒会館」

『禁酒会館』は岡山市内、後楽園のほど近くに位置する。かつて岡山に住んでいた友人から「禁酒会館ってのがあるから行ってみると良いよ」と言われたことにより、同館を知った記者。よほど禁酒しろよ、と思われているのだろうか。甚だ心外だ。

とは言え、見掛け倒しならぬ名前倒しである可能性もある。『禁酒会館』という名であるだけで、実際中に入ると酒をバンバン出しているかもしれない。そんな淡い期待を胸に、館に足を踏み入れてみた。

・大正12年の建物

建物の見た目はとてもレトロで雰囲気たっぷりだ。大正12年(1923年)築で、木造でありながら岡山空襲も乗り切った歴史があるらしい。館内にはカフェやギャラリーがあったので、まずはカフェに入ってみることに。

手渡されたメニューを見ると、確かに酒は置いていないようだ。ここはやはり、禁酒させるための場所なのか。そんなことを思いながら、メニューにあった「ライスカレーとオリヂナルブレンドのセット(税込1200円)」を注文だ。

・禁酒活動の拠点だった

これまたレトロな器に盛られてやって来たカレーは、ほろほろになったチキンがトマトベースに溶け込み、思わずほっこりする美味しさ。これは、飲める。ていねいに焙煎されたであろうブレンドコーヒーも、ガツンとした刺激があり私好みである。

なんと落ち着ける空間だろうか。あまりにまったりし過ぎて忘れるところだったが、禁酒会館のネーミングの謎について解決しなくてはなるまい。そこでカフェの店員さんにそれとなく聞いてみたところ、残念ながら、やはり人びとに禁酒をさせるために作られた館のようだ。

調べてみると、世の中を憂いて飲酒に逃げる人たちが増えた時代に禁酒運動家たちが立ち上がり、禁酒運動の拠点にしようと作られたのが館ができた経緯らしい。ひょえ……! 

やはり飲兵衛は足を踏み入れてはならない場所であったかと震えたが、現在は禁酒活動に参加しない人にも空きスペースを貸し出しているとのこと。ほっと一安心だ。とはいえ、ものは試しに禁酒したいなと思っている人は一度行ってみるのもアリかもしれないぞ。

・今回ご紹介した店舗の詳細データ

店名 禁酒会館 珈琲屋 ラヴィアン カフヱ
住所 岡山県岡山市北区丸の内1-1-15 禁酒会館 1F
時間 11:00〜19:00
定休日 月曜、月1回不定休

Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

▼かつて禁酒運動の拠点となった「禁酒会館」

▼現在はカフェなどが入っている

▼カレー美味しかったです

▼コーヒーもオススメ

View this post on Instagram

☕️ #禁酒会館

A post shared by Kinoshita_Masami (@masami_1010) on

▼禁酒したくなったらまた来ます!