「ロケットニュース24を愛読する女子」のことを『ロケットギャル』という。その話は誰から聞いたんだったっけ? ……もしかすると私が自分で作った言葉かもしれないが、まぁいい。ロケットギャルだった私はロケットニュース好きが高じてロケットニュースのライターになった。そこまではよかったのだが、自分が今ひとつロケットニュースっぽさを出せていないことに若干焦っているのである。

いよいよ明日(2019年9月20日)iPhone11が発売となる……ことには、正直そんなに関心がない。しかし『iPhone行列記事』は当サイトの伝統的人気シリーズだ。今年も発売3日前からソフトバンク銀座店前にて、佐藤記者を中心に行列が継続中である。

問題は私がそこでいかに新人として爪痕を残せるか……その一点に尽きる。発売まで27時間と迫った本日(19日)早朝7時。覚悟と野心を胸に秘め、私は銀座の地へと降り立ったのだった。

・先輩方のありがたいお話

早朝の銀座は人もまばらで心地よい秋風が吹いている。戦場であるソフトバンク前には、すでに2日間近く行列と戦っておられる先輩方の姿があった。

事前情報をまとめるとiPhone行列の敵は「孤独」「疲労」など様々で、最終的には「自分との戦い」に発展するのだとか。そりゃ野外で3日間過ごすのだから、その苦労たるや想像もつかない。しかし佐藤記者によると「そこから得るものが必ずある」とのこと。私は何を得られるのだろうか……。

ビッグウェーブさん」ことiPhone行列の名物男・ブッチさんによれば、これから後まず正午前後に「暑さ」が来る。それから「中国人観光客などによる人混み」がやってきて、その後に「寒さ」、「眠気」……と敵は続くのだそうだ。ブルッ……!

それに加えて佐藤記者によれば、「退屈」や「手持ち無沙汰」などが恐ろしいのだそう。悟り、開けちゃうんでしょうか……!


・正午、まだ楽しい

実際に並んでみて知ったのは、「行列なんて発生していない」ということだ。昔と違って新型iPhoneは行列せずとも予約で買える時代。行列というか正確には「我々だけが待ってる」状態である。

にもかかわらず『iPhone行列』の知名度に驚く。ひっきりなしに写真や握手を求められている佐藤記者ならびにビッグウェーブさん。なにも今すぐiPhoneを購入したいわけじゃない。これはもはやイベントなのだな。

ファンの方が差し入れをくださることもある。ありがたいことに「おこぼれ」がよりどりみどりだ。ここにいれば稼がなくても食ってけるんじゃないだろうか? 先輩方の知名度に感謝しきり。お腹いっぱいである。

正午を回れば暑いと聞いていたが、日差しは照っているものの不快なほどではない。食べたり、飲んだり、声をかけてくださった方と喋ったり……楽しすぎてポケモンGOをする暇もないぞ!


・午後5時、まだ楽しい

午後5時を回った体感を飲み会で例えると「そろそろ2軒目に移動する?」くらいのテンションである。まだまだ新鮮、まだまだ楽しい。おまけに涼しくなってきて居心地もいい。最高かよ。

心配した人の多さも許容範囲以下。ファンの人の到来ペースはほどよいし、失礼な人もいない。何より嬉しいのは、普段なかなか話す機会のない大先輩とお話できることである。仕事のこと、彼氏ができないこと、意外なおいたちなど……話題は尽きない。あと3時間くらいたったら思い切って「LINE教えてください」って言うつもりだ。

ただし先輩方によると、本当に怖いのは夜。具体的には「午前3時ごろ〜発売(午前8時)まで」が行列のラスボスとのこと。果たして私はこの先いつまで笑っていられるのだろう? もし最後までずっと楽しかったらどうするの? そのとき得るものとは……? 追ってご報告したい。

Report:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

▼戦友って感じ

▼人の多さは全然許容範囲

▼疲れすぎてうたた寝のビッグウェーブさん