「高校生って大人だな~」と思いながら『名探偵コナン』を読んでいたのも、今は昔。恐ろしいことにフト気付けば、とっくの昔に登場人物たちの年齢を追い抜いている。同作は言わずもがな日本を代表する長寿漫画・アニメであるが、長年やっている作品だからこそ頑(がん)として動かない部分と、変化していく部分とがあるだろう。

2019年9月6日の金曜ロードショーにて、劇場版『名探偵コナン』シリーズの第14作目である『天空の難破船』がオンエアされる。実はこちらの作品、コナンとアイツの関係性が大きく変化した記念すべき作品なのだ。なお、ここから軽くネタバレを含むのでまだ見ていない方は注意して欲しい。

・兄弟のような距離感

あまり焦(じ)らす話でもないので先に言ってしまうと、『天空の難破船』ではコナンと怪盗キッドの距離感が220度くらい変化している。それまでは探偵と怪盗という立場から、ライバルとしてバチバチやっていた両者。一触即発なシーンも少なくなかった。

しかしどうだろう。『天空の難破船』では「え……兄弟ですか?」と思うほどに、とにかく2人が仲良し! もはやライバルという雰囲気は皆無であり、お互いに気を許しまくっている空気が印象的だ。この作品以降、この2人の兄弟的距離感が定着したように思う。

・聖地巡礼してみたくなる

また同作は東京だけでなく、愛知県の佐久島や関西が描かれている点も、見ていて楽しいポイントだ。佐久島の “おひるねハウス” なんて、記者はこの作品を通じてはじめて知った次第である。そのほか奈良に暮らす身としては、作中で奈良が登場する点もアツい。

「え、そこ使うの?」と思わず笑ってしまう、奈良県民でなくとも多くの人がご存じであろうアノ寺が登場するぞ。阿修羅(あしゅら)像で有名なアソコな。『天空の難破船』を見れば、コナン作品のファンだけでなく、その地に行ってみたくなること請け合いだ。

今回は副音声として、声優陣による “応援生放送” が実施されることも決まっている。江戸川コナン役の高山みなみさんや、怪盗キッド&工藤新一役の山口勝平さんをはじめ、そうそうたるメンバーがリアルタイムでトークを繰り広げるようだ。これを見逃す手はないぜっ!! 

Report・イラスト:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

▼2019年9月6日の金曜ロードショーをチェック!