近くにいる人と写真や動画などを簡単に共有できる「AirDrop(エアドロップ)」は、アップルユーザーにとって便利な機能だ。対象を選択して送信すれば、ものの数秒でデータの転送が完了。何なら複数人にも簡単に送れてしまうし、一度使ったら手放せなくなる。
しかし、便利なことをいいことに「AirDrop痴漢」が問題になっており、このところ全国各地で被害が相次いでいる。そして他にもAirDropを使った迷惑行為は後を絶たず、勧誘や宣伝を送りつける「AirDrop勧誘」なるものも流行しているもようだ。
・駅のホームでAirDrop勧誘
これは、とある男性の体験談……というか私なのだが、つい先日駅のホームで電車を待っていたら、いきなりスマホがブルッと震えた。着信か何かの通知かと思いきや……
送信元「iPhone」から職業案内のデータがAirDropで送られてきた。そこには「ただ今大学生や20代の女性に人気の職種です!」という言葉を筆頭に、「即働けます」「女性からの連絡が殺到」的な誘いが散りばめてあり、QRコードも添えられていた。
主に女性をターゲットにしており、お水系の職業がメイン。一応、男性のための記載もあるにはあるが、ボーイ、スカウトマン、バー、ホストと小さく書いてあるくらいだった。いずれにしても、お金のない若者を狙った “勧誘” である。
また、今回のケースだとQRコードがLINEに友達追加というのも気になる。仕事の勧誘に見せかけて、ここから個人情報を抜き取るのが目的かもしれない。ネット上で「AirDropで勧誘された」という声は多く見られるので要注意。言うまでもないが、仮に知らない人からAirDropが来たとしても決して受け入れてはいけない。
・対策方法
対策としては、設定から「受信しない」を選択するのがもっとも確実。嫌がらせを含むAirDropをシャットアウトできるため、現在「すべての人」に設定しているユーザーは今一度確認するようにしよう。
参考リンク:アップル「iPhone、iPad、iPod touch で AirDrop を使う」
Report:原田たかし
ScreenShot:iOS