髪型にはいくつもの種類があるが、その中でも「坊主」はかなり ”ないがしろ” にされているように感じる。野球部の子どもが嫌々床屋で刈られるとか、薄毛に困った人の最終手段とか、一部のオシャレな人しか似合わない髪型とか、それほど良いイメージがない。

筆者は2カ月前にバリカンを買い、自らの手でバッサリ坊主にした。理由は簡単だ。直毛過ぎてシャワーを浴びても寝グセが直らないから、髪の毛そのものに嫌気がさして刈ったのだ。

それから今日まで不満を持ったことは一度もない。不便もない。むしろ快適だ。快適すぎて元の髪型に戻れそうにない。だからこの記事では筆者が体験した「坊主の素晴らしさ」を、個人的主観を交えながらお伝えしたい。

・もう寝グセに悩まなくていい

単刀直 ”毛” に結論を言えば、坊主はめちゃ快適だ。

筆者はずっと寝グセに悩まされてきた。一度つくと1日中ハネつづける。お風呂から上がってドライヤーを当てた直後から、後頭部がハネていたこともある。意味が分からない。頭皮からハリガネでも生えているのだろうか? 寝グセを理由にバリカンを当てた筆者の心境が少しでもご理解いただけたと思う。

取引先でも容赦なくハネる髪型に嫌気がさし、思い切って坊主にしたところ、この煩わしさから解放された。「屈折するだけの長さ」がなくなったので、絶対にハネなくなった。だから朝の寝グセ直しの時間もなくなって余裕ができた。顔を洗ってトイレに行ってヒゲを剃れば、すぐに出かけられる。坊主はめちゃ快適なのだ。

・シャンプーもドライヤーも秒速で終わる

坊主はシャンプーに時間がかからない。手の平でワシワシすれば30秒で済む。そのかわりまったく泡立たない。たわしに洗剤をつけて一生懸命泡立てている感覚だ。

また、風呂上がりのドライヤーも秒速で終わる。むしろ30秒以上熱風を当ててはいけない。頭皮が火傷するからだ。本気を出せば、夏は扇風機で髪が乾く。この快適さは坊主の特権だ。

・坊主にすると年間2万7000円の節約になる……かも?

誰もが知るように、坊主はめちゃ節約になる。筆者が購入したバリカンは、パナソニックのボウズカッターだ。値段は時期や購入場所にもよるが、だいたい5000円から6000円。4〜6年ほど使える。

メンテナンスとして替刃や電池交換、歯の摩耗を防ぐために専用油などを1回以上は購入しなくてはいけないが、それらを加味しても安い。筆者の計算では1年間当たり3000円以下。驚異的なコスパだ。

2カ月に一度、美容院代に5000円かける人ならば、年間で2万7000円程度の差が生まれる。こりゃデカい。金に困ったら、まず坊主にするといいぞ~。

・しかし薄毛対策にはならないかも

ここまで坊主にして良かったことを、主観を交えていくつか述べてきた。記事の最後に、一部で見かける「坊主は薄毛対策になる」という意見についても言及したい。筆者の意見はNOだ。当たり前だが、坊主にしても毛は抜けるからだ。

ネット上では「頭皮が改善する」「毛根をしっかり洗える」などの意見があるらしい。しかし坊主にして薄毛防止につながるなら、世間の50歳以上の男性はみな坊主である。坊主と薄毛改善の因果関係は不明であり、いわゆる「ネット情報」なので惑わされないように。

参考リンク:パナソニック ボウズカッター
Report:いのうえゆきひろ
Photo:RocketNews24.