2018年の夏と比べると、今年は随分肌寒く感じるサマーになりそうだ。実際、1年前の今頃はすでに30度を超える気温だったのに、今夏はいまのところ、都内では猛暑日を記録していない。これではキンキンに冷えたビールのウマさも半減するというもの……。

そういえば、去年の今頃は、超高級牛丼を食ってたな~。今年も食いたいな~……。と思いながら、たまたま東京・永田町のキャピトルホテル東急に入ったところ、あった! ここにもセレブ牛丼あったぞ!! ということで、血迷い気味に食べてみたヨ!

・ラグジュアリーだと!?

高級牛丼を提供しているのは、キャピトルホテル東急の3階にある、オールデイダイニング「ORIGAMI」である。


公式ホームページを見ると、メニュ-の説明にすごいことが書いてある。



「ラグジュアリーな牛丼を ORIGAMI スタイルで提供いたします」


なんだって? ラグジュアリーだとーーッ!? 少なくとも私(佐藤)の辞書においては、『牛丼』と『ラグジュアリー』が同居する可能性はゼロだ。あり得ない! しかしながら、それを実現してしまうのが、永田町のホテルのレストランなのである。


・まさかのプレゼン

Tシャツと破れたジーンズでお店を訪ねた私が、この場にふさわしくないのは分かっている。いくらサービスマンが快く迎えてくれたとしても、浮きまくりなのは重々承知だ。それでもラグジュアリー牛丼を食わずに帰る訳にはいかない。

注文して待っていると、私の牛丼人生においてあり得ないことが起きた!


1人のスタッフが肉を持って近づいてきて、

「本日のお肉は、熊本産のA5ランク和牛でございます」という


まさか、肉のプレゼンテーションが行われるとは。私は今、たしかに牛丼を食おうとしているはずである。まるでステーキでも食うかのごとく、仰々しい儀式が執り行われた気分だ。「ラグジュアリー」という言葉に恥じぬもてなし。食べる前から「シェフを呼んでくれ、お礼が言いたい」と言い出しかねない心持ちだ。


・肉が微笑みかけている?

さらに待つこと数分。ついに来た。4600円(税別)のキャピトル牛丼が。


ロイヤルコペンハーゲンの器に盛られたその逸品は、「牛丼」という庶民的な言葉の響きとは遠くかけ離れた料理のようだ。ご飯を覆いつくすA5ランク和牛の肉が優しく微笑みかけているように見えるのは、気のせいか? 気のせいだな……うん。


大ぶりなうす切り肉は口のなかに入れると、旨味が口いっぱいに広がった後に、静かな甘味を残しつつ、とけるように消える。月並みな表現だが、「とろける」とはこのことを言うらしい。


カップに入った柚子風味のコンソメスープをすすり、野菜のピクルスで口休めをすると、あらためて肉の旨さが倍増したように感じられる。上品な割り下の美味しさをまとった肉が、ご飯と合わない訳がないのである。


ちなみに付け合わせには温玉とわさび、七味、柚子胡椒が添えられていたが、私がちょい足ししたのは温玉だけ。わさびで肉の甘さを引き立ててもよかったが、辛味を添えるまでもなく、十分に満足するウマさであった。


・夢から現実

さて、食事に満足しているとサービスマンが「食後に何かお持ちしますか?」と尋ねるので、気をよくしてホットコーヒーを注文。身も心も満たされて会計すると、夢の世界から不意に現実へと引き戻された。


Gyudon 5464 Coffee 1425 合計 6889(サービス料・税込み)


「大いなる力には、大いなる責任が伴う」、スパイダーマンの言葉だ。これと同じように「上質な料理には、それなりの会計が伴う」。という訳で、ラグジュアリーな牛丼はなかなかだったぞ。


・今回訪問した店舗の情報

店名 キャピトルホテル東急 オールデイダイニング「ORIGAMI」
住所 東京都千代田区永田町2-10-3
営業時間 6:00~24:00

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24