変態と聞くと、誰もが「動物が姿を変えるアレ」を頭に思い浮かべるだろう。サナギが蝶になったりする的なヤツだ。「完全変態」とか「不完全変態」といった言葉を覚えている人も、中にはいるかもしれない。

今回紹介するのは、そんな「変態」の一種。ただし、動物ではない。丸亀製麺の親子丼が「親子うどん」になるのだ。どういうことかは作り方を見てもらえれば一発で分かるが、それが何というか、実にコロンブスの卵的な発想で……。

【親子うどんの作り方】

1:親子丼とぶっかけ(冷)を購入
2:親子丼の具の部分をぶっかけ(冷)に乗せる


──ご覧の通り、なかなかのパワープレイ。それ以前に、ぶっかけうどんに(親子丼の具)をぶっかけというダジャレなのかと思うかもしれないが、単なるダジャレではない。むしろ、「選ばれし者だけが味わえる」と言っても差し支えないメニューなのだ。

まず、親子丼とぶっかけうどんを購入できるだけの資金(セットで税込680円)を持っているのは当然として……

うどんをより美味くしようという執念、新しいものを果敢に試す冒険心、さらに「親子丼から具がなくなったら一体どうやってご飯を食うのか!?」という不安に打ち勝てる勇気が必要だ。

逆に言うと、これらの条件を持つ者が丸亀製麺に現れたとき、親子丼は変態して「親子うどん」になるのである。


「何言ってんだこいつ」と思っている人、結構いるに違いない。同時に、「ネタ的なメニューで、別に美味しくはないんだろ?」と感じている人だっているはずだ。確かにネタっぽく見えることは否定しないが、断じてネタではない。


これ、ガチで美味い。繰り返す、この親子うどんはガチで美味いのだ。ぶっかけの醤油ダシに親子丼のダシが加わることでマイルドになり……と私自身の感想を述べてもあまり説得力がない気がするので、丸亀製麺公式のツイートを見てくれ。


──そう、丸亀製麺の公式Twitterアカウントを運営する “中の人” が「なぜ今までやってこなかったのか」と後悔しているのである。


・どんだけ?

もしこれが新商品か何かなら、“中の人” がプッシュするのは当たり前。丸亀製麺としては新商品を売り込みたいだろうし、「美味しい」くらいは言っても不思議じゃない。しかし今回は新商品でも何でもない

昔からある親子丼。しかも、かなり変則的な食べ方。人によっては「下品」とか思うかもしれない。それを……公式が……


──と言っている! どんだけ? と気になった私が実際に食べてみたところ、次の日も同じものを食う羽目になったとだけお知らせしておこう。


・親子丼のご飯について

それから、親子丼のご飯についても触れておきたい。当然、気になるはずだ。


親子丼から具を取ったら……


その親子丼はどうやって食うのか?


誰もが考えることだと思うが、心配は無用。親子丼の具をうどんの方に移籍しても、ダシはそこそこご飯に染みている。したがって、具の “残り香” は十分に味わえるのだ。

言うまでもないが、その “残り香” だけで結構ごはんを食える。もし厳しければ、無料のかけダシをもらい、あまったご飯にぶっかければ……


またしても変態だ。


・失敗は成功の母

ここで気をつけてほしいのが卓上の「天ぷら用だしソース」。残ったご飯に天かすをかけて “簡易天丼” を作り、このソースをかけたら美味しそうと思うかもしれないが……それはやめた方がいい。ソースが親子丼のダシと喧嘩してしまうぞ。

実践した私は、ソースとダシの大乱闘っぷりに引きながら、ご飯をかき込むことになった。苦い経験……だったわけだが、試行錯誤を繰り返していれば、いつか最高のアレンジを見つけられるはず。だからみなさんも失敗を気にせず、様々な変態テクを試してみてくれ。

参考リンク:Twitter @UdonMarugam
Report:変態テク研究家・和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼別々に頼まなくても、親子丼定食でぶっかけ(冷)を指定すればOK

「無料のかけだし」についての詳細は、こちらの記事をどうぞ

▼これもまた “つう好み” の変態テク。以前の記事で紹介した「鮭明太茶漬け・改」だ

▼そういえば、丸亀製麺のTKG(卵かけごはん)でも色々と試したなぁ