「食卓に上る定番の漬け物と言えば?」と聞かれて、「岩下の新生姜」を挙げるご家庭は多いはずだ。「定番」を通じて安心感を提供してくれる岩下食品だが、実はかなりヤンチャな一面も持ち合わせていることを皆さんご存知だろうか。

過去にもペンライト芳香剤ポテトチップスなど、「岩下の新生姜」にちなんだユニークなグッズをドバドバと生み落としている岩下食品。今回は「岩下の新生姜」そっくりの巾着を4月1日に新発売したらしい。実際にゲットしてみたら……インパクトも実用性も特大だった。

・やってきたぞ「新生姜」巾着

「岩下の新生姜」巾着は「岩下の新生姜ミュージアム」のショップで入手できるほか、岩下食品のオンラインショップでも購入することができる。価格は800円(税抜)とリーズナブル。

いったい実物はどんなものなのかとオンライン注文したところ、3日ほどで到着。さっそく梱包箱を開けてみると……


びっくりした……「岩下の新生姜」かと思った……

中にあったのは、そうつぶやいてしまうほど「岩下の新生姜」そっくりの巾着だった。注文する段階でそっくり具合はわかっていたが、実物のインパクトは商品画像とは一味違う。

とはいえ、まだこの巾着のポテンシャルを完全に引き出せているわけではない。ヒモを引き絞り、口を縛ってみると……


うわっ、びっくりしたぁ! 「岩下の新生姜」かと思ったわ!!

と叫んでしまうくらいに、グッと「新生姜」感が増す。さらにここで、モノマネのご本人登場とばかりに「岩下の新生姜」を並べてみると……


そっくりだ……! 一卵性「新生姜」だ……!

まるで双子を見た時のような感覚に見舞われる。新種の間違い探しのようですらある。

遠目から見れば、本物の「新生姜」と「新生姜」巾着の区別は余計につきにくい。これ、人をだませるレベルなのでは?

試しに巾着を腰からぶら下げてみる。このまま外に出たら、完全に「岩下の新生姜をぶら下げてる人」だと思われるだろう。「お腰につけた新生姜1つ下さい」と言われかねない。

人目のあるところで使えば、注目をかっさらえること間違いなし。鮮やかなピンク色のユニークなデザインが、筆者はだんだん不思議とチャーミングに思えてきた。


・使ってみたぞ「新生姜」巾着

巾着のすさまじい「新生姜」ぶりを堪能したところで、次は実用性の部分に目を向けていこう。

巾着に触って気付くのが、これがインパクトだけの商品ではないことだ。さらさらとしたポリエステル生地は触れていて心地良く、縫製(ほうせい)もしっかりとしている。簡単に破けたりはしないはずだ。きちんと良い物を作るという、岩下食品の強い意志を感じる。

では、肝心の「中に物を入れた時の使用感」はどうか。巾着の寸法はタテ約24cmヨコ約13cmらしいが……どれくらいのものが入るのか。実際に試してみたのでご覧いただきたい。

まずはやっぱりこれだろうということで、手元にあった「岩下の新生姜」を中に入れてみた。

「岩下の新生姜in岩下の新生姜」……「新生姜」マトリョーシカである。まさにちょうど「新生姜」がすっぽりと入るくらいのサイズ感。餅は餅屋という表現が正しいかはわからないが、「新生姜」巾着は「新生姜」のケースとして最適だと言える。

さすがにそれだけだと検証としては不十分なので、他にもいろいろな物を入れてみることにした。

例えばモバイルバッテリー、USBケーブル、マウス、イヤホンといったPC周辺の小物。このへんの物をひとまとめにして持ち運びできたら便利だ。というわけで巾着にイン。

余裕で入ってしまった。「岩下の新生姜」の名のもとに、PC周辺機器が温かに包み込まれている。この巾着、思ったよりも容量がありそうだ。

続いては「男の化粧品」とでも言うべき、カミソリやシェーバー、アフターシェーブローション。物がゴツくなったけどいけるだろうか。

全然いけちゃった。シェービング用品を任せられるのはとても助かる。「岩下の新生姜」の文字が頼もしく見えてきた。どんどんいこう。

何の気になしに500mlペットボトルを入れてみたら、とんでもないことが判明した。ヒモを絞り、巾着の口の部分をぺろりと裏返すと、ちょうどボトルの飲み口の部分が良い感じに露出するのである。巾着がペットボトルホルダーになってしまう。

今度は水筒を入れてみたら、これもすっぽりと収まってくれる。水筒ホルダーにもなってしまう。

水筒ときたら弁当箱だが、小さめならいける。弁当箱ホルダーという言葉があるかはわからないが、なっちゃう。とにかくなっちゃう。

スポスポ入るもんだから楽しくなってきちゃったぞ。いったいどこまで入るんだ? 手鏡、ウェットティッシュ、鼻炎薬、胃薬、目薬、ミンティア、リップ、爪切り、眠気覚ましのガム……思いつく小物を手当たり次第に集めてみた。

自分のメンテナンスにすこぶる余念がない人の持ち物みたいになってしまったが……これらも入ってしまうのか?

入った。かなりパンパンだけど入った。すごい、すごいぞ「新生姜」巾着。じゃあアレか、ドライヤーとかもいけちゃうのか?

いけなかった。さすがに無理だった。見ていて巾着がとても苦しそうなので少し後悔。

とはいえ、ここまでの受け入れっぷりを見せてくれるとは正直思わなかった。使用感は高水準。小物入れの役割を十二分に果たしてくれるだろう。


ちなみに、これは完全に番外編なのだが……

「令和」と書いた紙を巾着に入れ、おもむろに取り出すと、「岩下の新生姜のことがメチャメチャ好きな官房長官ごっこ」ができる。これは本当にただやりたかっただけなので申し訳ない。


・すばらしいぞ「新生姜」巾着

というわけで、小物入れとしての用途はもちろん、ジョークグッズ的な使用までカバーしている「岩下の新生姜」巾着。奇抜なデザインと高い実用性を兼ね備えた必携の一品となっているので、新生活を乗り越えるためにも皆さんにぜひ手に入れてほしい。

この先どんな「新生姜」グッズが飛び出すのかも期待せざるをえない。岩下食品の独特の手法に、生姜だけでなく私自身も漬かってしまったようだ。

参照元:岩下の新生姜ミュージアム岩下食品オンラインショップ
Report:西本大紀
Photo:Rocketnews24.