毎日、日々鬼のような業務に追われ、人間関係のストレスも蓄積されて、精神的にも肉体的にも消耗しているサラリーマンも多いことだろう。私(耕平)もその一人だ。
そんなネガティブになりかけた心を癒してくれるのが『島』だ。中でも私は海が綺麗な沖縄の島が特に好きで、前回の石垣島に引き続き、休暇を取って八重山諸島に足を運んだ。目的地は西表島だ。
「イリオモテヤマネコ」などで有名な西表島だが、そんな島でも一筋縄では辿り着けない集落があるのはご存知だろうか? その集落の名は「船浮」。今回はその船浮で都会ではありえない貴重な経験をレポートしたいと思う。
・たどり着くまでの道のりが凄まじい
船浮は人口が約50人と、西表島最西端に位置するこじんまりとした集落だ。そしてこの船浮集落は、とにかくたどり着くまでの道のりが険しい。
ざっと説明すると、まず成田空港から石垣島への直行便のフライト時間が約3時間半。
その後、バスで「石垣港離島ターミナル」まで30分かけて移動し……
高速船で西表島までは約40分。
そこから車で……と言いたいところだが、この船浮へは繋がっている陸路がなく、白浜港という港までバスで移動し、そこから船で移動しなければならない。そこまでバスで移動する時間は約40分。
そして白浜港から船で10分程度で、ようやく船浮にたどり着く。
空港での待機時間、船の待ち時間などを合わせれば、成田空港から約9時間程度かかったことになる。
・携帯が繋がらない?
秘境の名に恥じない、沖縄でも最果てに近い集落という環境もあり、携帯やWi-Fiの電波状況が気になっていたが、島の住民はほとんどの人がスマホを片手にしていた。が、安心したのも束の間、私(耕平)の携帯は「圏外」になっていた。
島の人に聞いてみたところ、Docomoとauは繋がるらしいが、ソフトバンクだけは一切、繋がらないとのことだった。そして、私が使っている携帯のキャリアはソフトバンクだったため、全くスマホが機能しないという事態に陥った。
PCも町が提供しているWi-Fiは通っているらしいが、なぜか私のPCはずっと繋がることがなかった。この現代でスマホもPCも繋がらない環境に身を置いたのは、初めてかもしれない……。
・とにかく時間の流れが緩やか
これまで色んな島を訪れた私(耕平)だが、この山に囲まれた海にポツンと存在する船浮集落は一つの淀みも無い『THE 島』といった印象だ。
本当に時間の感覚を忘れるほど、のんびりできるのは確かだ。変に脚色されていない沖縄らしさがあり、島の人はみんなあたたかい。
特にメインのスポットでもあるビーチ「イダの浜」は、海水が透き通るくらいに綺麗なうえに、人工的な要素は一切なく、人もほとんど訪れないそうなので、まさに「日本最西端のプライベートビーチ」と言っても過言ではないだろう。
私が訪れた日は天気があまり良くなかったのが悔やまれたが、本島の海岸では絶対にお目にかかれない、ヤドカリの大群も生で見ることができたぞ!
以上になるが、都会の喧騒を離れて、本当にのんびりしたいと思っている人には、是非、ここ船浮に行ってみることをオススメしたい。 道のりはハードだが、山と海に囲まれた小さな集落で、時間を忘れて「何もしない贅沢」を味わえることは間違いないぞ!
Report:耕平
Photo:RocketNews24.
▼これがヤドカリの大群だ!
▼朝9:00に成田空港に到着
▼船浮に到着したのは18:00
▼船浮の小中学校。生徒は小中合わせて4〜5人らしい
▼日本最西端にある「白浜港」のバス停
▼白浜港のマスコットキャラ? リアルにヤギが繋がれていた