突然だが、皆さんは「そば」と聞けばどんなものをイメージするだろうか。多くの人はスルッと細い麺を思い描くのではないかと思う。太麺と言えども、うどんに比べるとほっそりしているのがそば……
そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。ウマいそば屋を求めて色んな街を放浪する「立ち食いそば放浪記」。今回出会ったそば屋は、そば自体の在り方に一石を投じる店だ。このそば、革命的すぎてもはや きしめん!
・私がこの店に来た理由
そんなそばが食べられるのは京成関屋駅と東武スカイツリーライン・牛田駅の前にある立ち食いそば屋『雑賀屋(さいかや)』だ。焼き鶏屋が立ち食いそば屋となったこの店。すなわち、鶏天や唐揚げのトッピングはお家芸と言える。
私も、この鶏トッピング目当てに訪れたわけだが、ふと券売機を見ると、「田舎そば太麺」がひと際太く書かれている。どうやら、プラス100円で麺を太麺にできるようだ。そこで、「太麺・鶏天トッピング」で注文してみることに。しめて510円である。
・衝撃
運ばれてきたそばには鶏天がドーン! そのサイズはさすが元鶏屋。丼にフタをするように鶏天が覆いかぶさっている。にわかに鳴る腹の虫。いただきます! さっそく食べようとしたところ……
麺、ふッッッと!!!!!
田舎そばとかそんなレベルじゃない。これはもはや きしめん だ。太麺って言っても限度があるだろ! っていうか、そばとは一体何なのか? 思わずそばの根源的な部分に疑問を抱いてしまった。
とは言え、モチモチの食感に漂うそばの香りはこれはこれでアリだ。なんだか新しい麺類を食べているような気分にさえなってくる。ジューシーな鶏の味が染み出したつゆもそんなそばにベストマッチ。ボリューミーな鶏天は満足度も高い。これウマイな!
革命的すぎてそばの概念が覆される『雑賀屋』。確かなのは「ウマイ」ということだけだ。しかしながら、それは大きな価値でもある。はたして、革命のそばはあなたにとっての英雄となるのか? それとも……。そこは自身の舌で確認してみてくれ!
・今回紹介した店舗の情報
店名 雑賀屋
住所 東京都足立区千住曙町2-3
営業時間 7:00~24:00
定休日 無休
Report:立ち食いそば評論家・中澤星児
Photo:Rocketnews24.