「夫の髪の毛を引きちぎりたいです。抑えるにはどうしたらいいですか」「抑えることはできないと思います。アザラシも換毛で毛が抜けますが、どーせまた生えてきますよ!」──そんなユニークなやり取りで話題になっているのは、京都水族館のイベント。
デートで訪れる人間の恋を応援する「LOVE SUPPORT PROJECT」の一環として、館内に設けられた恋愛相談コーナーでの一コマだ。秀逸な返答にクスリとしてしまうが、一体全体どんな人が答えているのだろうか。中の人に突撃取材してきた様子をお伝えしたい。
・男性をこっそり応援
この冬、京都水族館ではデート中のカップル(特に男性)にターゲットを絞り、恋の成就を応援している。具体的には、男性が普段よりも一層格好良く照らされるスポットライトを設置したり、2人の世界に浸れるよう空間を演出。
また、館内の全男性トイレにデート中の会話に活用できる生き物の恋に関する豆知識、カップルで一緒に楽しめる期間限定サービスなどを紹介したガイドブックを置いている。女性には悟られないよう、男性のみにこっそり伝える手法だ。
こんなにもデートのお膳立てをしてくれる至れり尽くせりな水族館は、今までに聞いたことがないぞ! サービスの中でも特に注目を集めているのが上記の恋愛相談コーナー。海獣チーム3人、魚類チームの3人、計6人の飼育スタッフで来館者の悩みに真摯(しんし)に対応している。
・生き物の恋愛事情にも精通するスタッフ
この日は海獣チームの3人(女性2人・男性1人)が取材に協力してくれた。水族館で働くキッカケについて聞いてみたところ「子どものころに行った水族館が楽しくて」「父との釣りがきっかけで、大学ではクラゲの研究をしていた」「サーフィンをやっていたりと海に関わる仕事がしたかった」など、やはり海と生き物が好きなようだ。
日ごろはイルカやオットセイ、アザラシやペンギンを中心に、ショーを行ったり、生き物の身の回りの世話をすることなどが主な仕事だと言う。「例えばペンギンは性質上、男女関係が複雑になりがち。そうした点が人間と共通しているかも」と、人間と海の生き物の恋愛観について笑いを交えて語ってくれた。
・ロケットニュース編集部メンバーにアドバイス
生き物について知り尽くしたスタッフたちが考え導き出した答えだからこそ、恋愛相談も盛り上がりを見せているに違いない。ロケットニュース24の編集部メンバーにも、飼育スタッフならではの視点でアドバイスをいただいたので紹介していこう。
まずはGO羽鳥編集長。彼は今現在独身貴族を謳歌(おうか)しているようだ。そんな彼に対して「ペンギンはオスがメスを守ろうと闘争心を燃やす。何かを守ろうと夢中になることで人生は変わる。ぜひ新たな出会いを求めて~」とのことだった……。
ふむ。なるほど、さすがの切り返しだ。次に新婚ホヤホヤの和才副編集長には「京都水族館には京都の通りに由来して名付けた “くじょう・じゅうじょう” という、館がオープンしてから仲良しなペンギンカップルがいる。ぜひ2羽のように末永くお幸せに!」とエール。
そして現在子育て中の沢井メグには「オットセイの “ノエル・あおば” という親子がいる。 “あおば” は甘えん坊で2歳になった今も母親のお乳を吸ったり、夜もくっ付いて寝ている。どんなに仲が良くても時に突き放すことが子育てには必要だと思う」などのアドバイスをいただいた。
ユニークで生き物のことをよく観察している飼育スタッフならではの助言だ。スタッフが誠心誠意、気を配った京都水族館。おのずとデート中の距離も近づくというものではないか。そんな恋愛相談にも応えてくれる「LOVE SUPPORT PROJECT」は2018年12月25日までの開催だぞ。
参照元:京都水族館
Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.
▼ライトの効果で男性がよりカッコよく見えるような演出も
【通称:ベスポジ】
実は今、絶妙なスポットライトによって男性がよりかっこよく見える場所をこっそりご用意しています。館長も試してみました。 pic.twitter.com/yvpHmMMbLK— 京都水族館 (@Kyoto_Aquarium) December 19, 2018
▼男性トイレにこっそり置かれているガイドブック
▼デートが盛り上がる秘訣が書いてあるよ
▼恋愛相談にもこたえてくれます
▼生き物のことも知ることができる
▼「彼氏が働かない」という悩みも何のその
▼良いオスも紹介してくれる
▼旦那さんが臭くたっていいじゃない!
▼飼育スタッフがノリノリで恋愛のアドバイス!
▼クリスマスまでの期間限定イベントです