衰退する音楽業界、ライブハウスがなくなるというニュースをよく耳にするようになった。昨年2017年、37年の歴史を誇る「新宿JAM」が東新宿での営業に幕を下ろしたことは記憶に新しいが……今度は「十三ファンダンゴ」である。
大阪十三(じゅうそう)にあるファンダンゴは、2018年で31周年を迎える伝説のライブハウス。ウルフルズなども輩出したこのライブハウスは、現在も全国のツアーミュージシャンに知られる聖地のような場所だ。
そんなファンダンゴが営業を続けられない状態にあるという。しかも、理由は土地が売却されたから。マジかよ……!
・ミュージシャンに愛されるハコ
バンド活動をしている私(中澤)は、十三ファンダンゴでライブをしたことがある。CDをリリースした時にツアーで何度か訪れたのである。畳の楽屋は、落書きだらけで幽霊が出そうな雰囲気だったが、ここから有名ミュージシャンが羽ばたいていったのかと思うと、それはそれで感慨深いものがあった。
・土地が売却
そんな楽屋にはファンダンゴに隣接されている立体駐車場から入る。ファンダンゴがあるビルは駐車場の一部のような感じなのだが、2018年10月1日の「移転のお知らせ」によるとオーナーがこの土地を売却してしまったそうだ。
すでに母体の駐車場は人手に渡っていることが分かっており、この場所での営業を続けられない状態なのだとか。マジかよ……。
さらに、「移転のお知らせ」と銘打ってはいるが、現在、移転先は決まっていない模様。十三付近での移転を考えているが、ライブハウスは特殊な店舗であることと資金の問題で思うようには進んでいないようだ。
なお、現在の場所での営業は2019年7月末あたりまでの予定とのこと。あと10ヵ月……伝説のライブハウスは無事移転先決定のお知らせを出すことができるのか?