みなさんは “インカジ” という場所を知っているだろうか。インターネットカジノ、略してインカジ。近年、都内を中心に増え続けている裏カジノであり、れっきとした違法賭博場である。
そんなインカジが、なんとGoogleマップに記載されちゃっている街がある。それは埼玉県さいたま市の大宮駅前。私はすぐさまマップに沿って現場へと向かった!
・Googleマップでインカジを見つける
Googleマップで大宮駅周辺にカーソルを合わせる。ここで検索窓に “インカジ” と入力すると、なんと一軒のバーという形で駅前にインカジが表示されるのである。
ここで誤解を生まないように説明しておくと、筆者は別にインカジに行こうと思って検索したわけではない。別の仕事でインカジの取材をしている最中に、たまたま発見した。
しかしながら、本当にこの場所にインカジがあったとしても、まさかGoogleマップに出てくるなんてことあり得ないし…… 。しかも駅前になんて(というかもはやエキナカ)。とりあえず気になるので、インカジがあるとされる場所へ向かってみる。
・インカジがある場所はなんと……
大宮駅に到着し、件の場所へと歩を進める。すると、そこにあったものとは……。
ウ、ウソでしょー! 交番にインカジとかあり得ないんだが。
さらにGoogleで「大宮・インカジ」と検索してみる。すると表示されたのはやっぱり駅前の交番。パトカーの写真がガッツリ写っちゃっている。ここまでくると何らかのバグであることは分かるのだが、一応その交番にいるお巡りさんに報告してみることに。
筆者「あの、Googleマップでインカジって検索すると、ここがヒットするんですが、お巡りさん知っていますか?」
お巡りさん「え、どれですか? 本当だ、こんなの知らなかったですよ。これは警察の問題ではなくGoogleマップの問題だと思うので、とりあえずこちらから連絡してみます。ご報告、ありがとうございました」
交番がインカジになっているなんてこの世の終わりである。早めに連絡して削除してもらった方がいい。
・なぜ交番がインカジに?
お巡りさんの話では、Googleでの検索ワードなど、様々なものが絡み合ってGoogleマップは構成されており、そこで何かしらの問題が生じているのではないかとのことだった。
たしかに心当たりはある。ここ大宮駅前にある歓楽街『南銀座』には新宿・池袋・上野などの都内の繁華街のように、違法インカジが数店舗あった。しかし今年の春(2018年5月)に一斉摘発が行われインカジは消滅した。
その摘発はニュースにもなり「大宮・インカジ」と検索すると、交番の画像の下に当時の記事がいくつか出てくる。Googleマップの仕組みについてはよく分からないが、そういった情報を間違った形で拾ってしまい、マップ上に反映してしまったのだろう。
大宮駅のイメージのためにも、一刻も早くこのバグが解消されることを願う。くわえて、都内に無数に存在するインカジ・裏カジノも早いところ一気に摘発してほしいものだ。
Report : 國友公司
Photo : Rocketnews24.
ScreenShot:Googleマップ
▼スマホで検索しても出てくる
▼早く削除されるといいね