ジメジメした天気が続いており、まさに梅雨まっただ中。夏が待ち遠しいところだが、一方で「そろそろ行くか!」とコンディションを整えているのがゴキブリたちである。100%のフルパワーで夏を迎えるため、きっと今頃せっせとウォーミングアップしている最中に違いない。
さて、ゴキブリがもっとも活発になる季節を前にした今、みなさんは対策済みだろうか。殺虫系の商品が充実している今の時代、盤石という人も多いと思われるが、いくら対策グッズを置いていようとも出るものは出るから気をつけた方がいい。万全の対策をとっていたのにゴキブリと戦う羽目になった筆者(私)が言うのだから間違いない。
・対策グッズをすり抜けてゴキ参上
年中、ゴキブリに対して警戒心を解かない私。常日頃から対策グッズをいたるところに配置し、全身全霊をかけてGケアをしている。その効果もあってか、数年はゴキブリと遭遇することなく快適に過ごすことができていた。しかし、そんな状況であってもヤツは出た。
「こんだけいろいろやってるし、もうゴキブリが出る訳ない」とナメており、殺虫剤を買っていなかった私の目の前に堂々と現れたのである。先日、家に帰って部屋の電気をつけると……ナイスひょっこり〜! まるで『ドラクエ』のごとく、いきなり戦闘モードに突入することになった。
・免疫はある方
ちなみに、もともとドがつくほどに田舎に住んでいた私にとって、ゴキブリはかなり近い存在である。今ほどグッズが充実していない時代、目にするのは栄養の行き届いたゴキブリばかり。幼い頃から何度も漆黒の完全体……そこらへんのゴキブリがフリーザとしたらセル級のヤツらと死闘を演じてきた経験がある。
大人になってからこそ、対策グッズのおかげで死闘する機会は減少したものの、免疫力が強い方なのは変わらない。ゴキブリを触る「ゴキブリふれあい体験」こそマジで泣きそうだったが、世間一般でいうとメチャクチャある方だろう。しかし……だがしかし!
・猪木アリ状態に突入
少しでもヤツらをナメた私が悪かった。飛び道具の「殺虫スプレー」を買っていないことが、ノーガードでゴキブリと戦うという世紀の大誤算を引き起こしてしまったのだ。どうにか動きを止めたいが、飛ぶことを考えたら一歩が出ない。飛び道具がないと、こんなにもゴキブリって怖いのか……これ以上怖いタイマンはなかった。
お互いが牽制し合い、ひたすら向き合い続ける私とゴキブリ。ダッシュでコンビニに行ってくるか……いや、そんなことしている間に見失う……頭をフル回転させるも時間だけが過ぎていく。こうして私とゴキブリは “猪木アリ状態” に突入した。
・侵入経路は不明のまま
おそらく10分くらいは向き合い続けていただろうか。さすがにそのままではラチがあかないので、最終的にはフンガッと本気を出して無事に駆除できたものの、今思い出すだけでもゾッとする経験だった。
方法はみなさんの想像にお任せするが、いずれにせよヤツらの生命力は半端ない。キッチン、冷蔵庫、さらに洗濯機の下……いたるところに張り巡らしてあった対策グッズをどうすり抜けてきたのだろう。
パラシュート部隊のごとく外から飛んできたのか。はたまた『プリズン・ブレイク』のようにして内部からやってきたのか。この先も真相はずっと分からないままだが、包囲網をかいくぐって姿を現した事実は揺るがない。
・十分すぎる対策をとろう
冒頭部分でもお伝えしたが、これからゴキブリが一番出る……というかすでにシーズンは到来している。いくら対策が万全でも一家に1つは殺虫剤を置き、さらにグッズ強化しておくことをオススメしておきたい。ヤツらはどこからともなく侵入してくる。次はあなたの番かもしれないのだから。
執筆・イラスト:原田たかし
Photo:RocketNews24.