電気加熱式たばこ市場で、iQOS(アイコス)は独走を続けている。ライバルの「glo(グロー)」や「PloomTECH(プルームテック)」も販路をジワジワと拡大しており、巻き返しを狙っている。しかしアイコスが真に恐れるべきはこれらライバル製品ではない。

アイコス互換機が続々と登場しており、それらが急速に進化を続けているからである。そんな状況で、アイコスは次の一手を打って出た。2018年6月1日からアイコス2.4Plusキットを値下げするという。正直なところ、「今さらかよ」という感じが否定できない。しかも……

値下げを行うのは、アイコス2.4Plusのキットだ。この製品はこれまで10980円で販売していた。クーポン利用で3000円引きだから、実質価格の7980円で購入したという人も多いはず。

これが、6月1日から……


クーポンなしで7980円ッ!!


………………うん?

7980円から7980円になったってことか? 実質値下げになっとらんやないか。

よく見ると、その告知文にこうある。


「2018年6月1日よりIOQS2.4Plusキットのメーカー希望小売価格を10980円から7980円に改定します! 従来のクーポン発行手続きの煩わしさもなく、よりお求めやすくなります。」(iOQSメールより)


「煩わしい」とわかっていることを、なぜユーザーにやらせていたのか?


・性能の良い互換機が安く買える

正直申し上げて、アイコスは互換機の進化を理解していない気がする。機能性が高い製品が本家アイコスよりも安く販売している。3000円の値下げを実施したとはいえ、実質値段が下がっていないのに、わざわざ壊れやすい本家アイコスを買う必要があるだろうか?

以前なら製品が品薄で、手に入りにくかったのだが、今はどこでも買えてしまう。利用者が増えたとはいえ、それだけアイコスの欠点に気付く人が増えたとも言えるはず。今さらたった3000円を値下げしたところで、ユーザーに訴求できるとは思えないのだが……。早いところ、新製品を出した方が良い気がするのは気のせいだろうか?

参照元:iQOS
執筆:佐藤英典
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