突然だが、あなたは子供の頃、何になりたかっただろうか。私(中澤)は、小学校の卒業文集に「将来の夢はマンガ家」と書いた。私が初めて見た夢である。
同じく「子供の頃の夢がマンガ家だった」と言うのは、フリースタイルバスケの世界王者ZiNEZ(ジンジ)さん。ファ!? 今の職業、マンガ家のイメージと両極やん。一体どういう経緯でそうなったんですか?
・スペックがヤヴァイ
2018年1月9日に公開された、ゲームアプリ『NBA LIVE バスケットボール』の動画「さぁ、バスケやろうぜ。」でキレキレのテクニックを見せているZiNEZさん。フリースタイルバスケプレイヤーにして、モデルとしても活動している高身長の超絶イケメンである。おまけにハーフだ!(半ギレ)
どう考えてもマンガを描く側より、マンガの中に登場する方が適役である。なんでZiNEZさんは、子供の頃マンガ家になりたかったんですか?
ZiNEZ「マンガがめっちゃ好きだったんです。あと、どちらかと言うと、社交的なタイプではなくて、1人で物を作ったりするのが好きだったんですよね」
──でも、ハーフでイケメンだし、モテたんじゃないですか?
ZiNEZ「それが、ハーフって今でこそカッコいい対象みたいになってますけど、僕が子供の頃は結構イジめられるような感じだったんです。みんなと違うから。で、わりかし僕はそういうのが苦手なタイプだったんで、どんどん引っ込んじゃってました」
──なるほど……
ZiNEZ「そんな時、仲の良い友達がススメてきたマンガがバスケットボールをテーマにしたものだったんです。それにハマって影響されてバスケを始めました。
NBAの雑誌とかも買い始めて、その時から1日もボールを触らなかった日はありません。中学2年の時、カナダに引っ越したんですが、バスケとマンガのおかげで友達ができて。今でもそのマンガは大好きですね」
──泣いた。カナダに引っ越したのは、「バスケのプロになりたかったから」とのこと。なお、動画「さぁ、バスケやろうぜ。」には、NBAの伝説のスタープレイヤー・ムトンボさんも出演している。ZiNEZさんもこの共演は胸アツだったようだ。初めて生ムトンボを見た時の気持ちを聞いてみると……
ZiNEZ「その状況が凄すぎて実感がないパターンでした(笑)NBAが日本で流行って、マンガとかにも多くの影響を与えたような人なので、まさか共演できるなんて……。噛みしめながら演技して自分からは何も言えなかったです」
──撮影で心に残ったことはありますか?
ZiNEZ「撮影中にスタッフさんが何かに頭をぶつけた時、ムトンボさんがサラッと声をかけていたことですね。『これで俺の気持ちが分かっただろ?』って笑いに変えて和ませてくれて。
ムトンボさんって2m20cmあるし、初めての人は怖い印象を受けると思うんですけど、気づかいの心が凄くある人なんだなあって思いましたね。人としての器のデカさが身長だけじゃない(笑)」
ムトンボさんのことを語る時、ZiNEZさんは子供のように目を輝かせていた。プロを目指してカナダに移住するバスケ少年だったZiNEZさんが、フリースタイルバスケを始めるキッカケは何だったのだろうか。
ZiNEZ「当時、家族でカナダのビクトリアというところに引っ越しまして。ただ、バスケって向こうでは、カッコイイ奴がやってるみたいなイメージなんです。当時の日本で言うとサッカーみたいな。だから、僕みたいな坊主でひょろひょろの日本人はカナダでも仲間外れだった。最初、英語も話せなかったし。
おまけに、母親は英語教師していたので、カナダで仕事がなくて病気になっちゃって。それから1人でドリブルを凄いするようになってたんです。元々ドリブルが好きだったし、いつもボールを持ち歩いてたので。そしたら、『お前ドリブルウマイし、技カッケーな!』ってコートに引き込んでもらえてコミュニケーションが取れるようになりました。『ボールを表現に使うのが好きなのかな』って、その頃くらいから思いだして、そういうのをインターネットで調べてたらフリースタイルバスケに出会ったんです」
──号泣。
ZiNEZ「その後、父親が家からいなくなって、母親と2人で住んでたんですが、家にあまりいたくなくて。外で音楽聞きながらボールを触ってるか、家にいてもずっとインターネットをしてるかでした。
そういうのを2年続けてたらYouTubeを通してJORDAN CLASSICというマイケルジョーダン主催のバスケの大会の依頼が来て、マジソンスクエアガーデンのコートに立てて……絶対これでやっていきたいって思いましたね」
──ZiNEZィィィイイイ! 最初「フリースタイルバスケ世界王者で高身長でイケメンでハーフって勝ち組すぎるだろ」とか思っちゃってゴメンなさい!! そんなZiNEZさんが、フリースタイルバスケで重視しているポイントは以下だという。
ZiNEZ「練習はもちろんだけど、大事にしてるのは『自分が何を表現したいか』ですかね。僕の場合、ボールを生きているように魅せる動きにこだわっていて、動画でもその部分に注目していただければと思います」
──確かに動画では、ZiNEZさんとボールが一緒にダンスしてるようなシーンがありますよね。ダンスは習ったことがあったりするんでしょうか?
ZiNEZ「僕はひねくれ者だから、ボールを持たずにダンスだけ学んだことはないですね。共演者のダンサーと一緒に練習して、盗んだり教えてもらったりすることはありますが……
あと、ダンサーだけではなく、ピアニストやミュージカルの演出とか、他のジャンルからインスピレーションを受けることがほとんどです。デヴィッド・ボウイが音楽に行き詰まった時、音を使わないパントマイムの映像を1人で出していた時期があって、それを見て僕ももっと壁を突き破って考えないといけないなと感じさせられました」
──ありがとうございました! 最後にZiNEZさんにとってフリースタイルバスケの良いところってどんなところでしょうか?
ZiNEZ「ルールがないところですかね。マンガに例えるなら、バスケットボールはペンで、フリースタイルバスケはそのペンを使って絵を描いているイメージ。自由なところが好きです」
──「自由」……ZiNEZさんが言うと、これほど万感の思いが詰まった言葉もないかもしれない。ゲームアプリ『NBA LIVE バスケットボール』の動画でもそんな自由さが存分に発揮されている。
また、このインタビューの後、改めて動画を見たところ、ムトンボさんとすれ違うシーンがやたらと感慨深く感じたことを追記しておきたい。なんだこれ……泣ける。ZiNEZさんの人生を変えたバスケ。今は、バスケから離れてしまった人たちも『NBA LIVE バスケットボール』でバスケしようZE!
▼一瞬だが、ムトンボさんとすれ違うシーンには万感の思いが込もっていたようだ
▼ゲームアプリ『NBA LIVE バスケットボール』トレーラー
公式サイト:NBA LIVE バスケットボール
公式チャンネル:ElectronicArtsJapan
提供:エレクトロニック・アーツ株式会社
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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